産地直送便で味わう!幻の海老「モサエビ」

幻の海老が自宅に届く!

モサエビ

鳥取県の冬の味覚は「松葉ガニ」だけではありません。昔から多くが地元で消費されてきたため「幻の海老」とも呼ばれる「モサエビ」です。9月から翌年5月あたりまで獲れますが、海水温の低い冬場は鮮度も落ちにくく、美味しい時期と言われています。松葉がに漁と時期が重なるため、蟹漁を終えた2月頃から良質なモサエビが多く揚がります。20年前あたりから冷凍技術と流通の発達により、県外へも出回りはじめました。収穫のタイミングが不確定ながらも美味しさのピークを味わってもらいたい、との思いで冷蔵品にこだわる業者さん。モサエビを知ってもらい、おいしさを味わってもらおうと、消費者の希望のタイミングに合わせて届けられる冷凍品を扱う業者さん。「地元の味を全国の人に味わってもらいたい」との思いで、冷蔵や冷凍でモサエビを販売する業者が増えていきました。

冷蔵品・冷凍品、いずれも届いたら・・どうすればいい!?

つづお食品

届いてから冷蔵庫へ入れるまでの手順を、つづお食品の十九百さんに伺いました。海水にはビブリオ菌がいる可能性があるため、どんな海産物も水洗いします。冷蔵品は届いてからさっと水洗いし、ペーパータオルで水気を拭き取り、バットに並べて冷蔵します。冷凍品は水道水を流しながら一気に解凍するのがポイントです。氷が溶けたらペーパータオルで水気を拭き取り、バットに並べて冷蔵庫へ。冷蔵品も冷凍品も、殻は食べる直前に剥きましょう。

頭も殻も!捨てるとこなし!モサエビを味わい尽くす

モサエビ

「まずはお刺身で味わってください!」十九百さんのおすすめはもちろんお刺身。水揚げから時間が経つにつれ黒っぽく変色してしまうために地元で消費されることが多いモサエビですが、実は黒っぽくなりかけた時がおいしいのだそう。鮮度が良いと歯応えがあるものの味は硬く、徐々に旨味が増して満足感のある味わいになるのだとか。頭や殻で出汁をとり、出し殻を乾燥・粉砕して家庭菜園の土に混ぜて肥料にする方もいるそうで、まさに捨てるところなし!ぜひ産地直送便で味わってみませんか?

薬味ネギを通して、小口切りとネギの下処理をまなぶ

薬味ネギで料理を引き立てる

お料理に香りと刺激を与え、味を引き立ててくれる薬味。わさびや生姜、大根おろしなどいろいろありますが、薬味の代表的なものとして便利なのがおネギ。麺類のお料理にも欠かせませんね。薬味のネギといっても、まずネギの種類にも色々あり、またそのネギによっても適した切り方、下処理の仕方に違いがあります。

薬味葱

今回は、麺料理によく使われる、ネギの小口切り、ネギに適した下処理をご紹介します。

刻みネギの切り方は、小口切り

刻みネギといえば、小口切りのことが多いです。小口切りは、きゅうりやネギなど丸くて細長い野菜を端から一定の幅で切っていくことをいいます。

下処理の違い

あさつき、万能ネギなど、香りも強くなく、繊維が柔らかいものと、長ネギ、九条ネギなど白い部分が多く、香りが強く粘りもあるものとは、小口切りにした後の処理が異なります。

あさつきの刻みネギ

下処理した葱葱の下処理

ばらついて切りにくい場合は、輪ゴムで止めたり、ふきんでまとめます。まず、右端を切りそろえ、切り落とした部分はネギの下に入れこみます。そして、右端から細かく等間隔に切っていきます。ネギに比べてにおいやぬめりも少ないので、水にさらさずにそのまま薬味として使用します。

長ネギ、九条ネギなどは、洗いネギに。

葱

最初は、あさつきの刻みネギ同様、右端をそろえ、右端から細かく等間隔に切っていきます。切った後は、ため水の中でもみ洗いしネギのぬめりをとり、ぎゅっと水分を絞ります。ネギの粘りを取ることで臭みの解消になります。

薬味には独特の香りを添えて、食欲を増す役割があります。ほんの少量添えることでお料理の味をワンランクアップしてくれます。今回は一般的な薬味ネギということで、刻みネギをご紹介しましたが、白髪ネギ、みじん、あられ等、鍋料理や椀物、天盛りに適したネギの薬味があります。
まずは、一般的な薬味ネギ、刻みネギでお料理に香りを添えて楽しんでみてください。

(フードコーディネーター・ジュニア野菜ソムリエ 三木れいこ)

剥きやすい春のみかん、ポンカン

剥きやすい春のみかん、ポンカン

春の品種の中でも、手で剥けて食べやすい品種の代表的存在、ポンカン。安価で手軽に購入でき、ポピュラーで入手しやすい品種です。薄くてふわっとした外皮なので、ぽろっと剥けます。ポンカンが出回る時期は、早いと1月頃から見かけますが、3月後半まで楽しめます。長く扱っているところもあるので、運が良ければ四月まで手に入れることができます。

とにかく食べやすさが特徴。剥きやすさも然ることながら、味も、酸味が少なく、甘くてとても香りが良いのでどなたにでも好まれる味です。お子さんも抵抗なく食べられます。たまに種があるので、お子さんが食べるときは気をつけてあげて下さいね。

ポンカンっていうみかん

ポンカン、柑橘の品種

実は元々日本にあった品種ではないのです。原産国はインド。インドのPoona(プーナ)という地名から、「ポンカン」とよばれるようになりました。中国、台湾を経由して明治の中頃、日本に渡って来ました。現在ではブラジルなどでも生産されています。
現在日本では、愛媛、高知などの四国地方、鹿児島や宮崎などの九州地方で多く生産されています。同じ「ポンカン」でも、いくつかの品種があります。そうですね…温州みかんで言ったら宮川早生や久能、南柑20号などの種類があるように、「太田」や「今津」「吉田」などいくつかの品種があり、生まれや育ちが違います。味の特徴にも少しずつ違いがあります。

ポンカンはみんなのおかあさん

実は、ポンカンと別の品種を掛け合わせて作られた品種がいくつもあります。その多さは、まさに「おかあさん」。有名なところでは、一般的には「デコポン」の名前で知られている「不知火」そして「はるみ」。なんとこの二種類、清見タンゴールとポンカンから生まれた品種で、親が全く同じなのです!イメージはだいぶ違いますが、姉妹だったんですね。

そして、ポンカンとネーブルオレンジを掛け合わせたものが「タンカン」、ポンカンと青島温州を掛け合わせた「早香」などなど、実に様々な品種の掛け合わせに使われているんですね。ポンカンそのものと、掛け合わせたみかんの品種を食べ比べ、なんていう楽しみ方もアリかもしれません。

ほうれん草をたっぷりおいしく食べる!冬においしい「常夜鍋」レシピ

栄養たっぷりのほうれん草、たくさん食べたいけど・・・

ほうれん草の栄養があらためてすごいや、食べて若返る?!スーパーフードほうれん草レシピの記事でも紹介している通り、ほうれん草はからだにうれしい栄養がたっぷり。季節の変わり目で体調を崩しがちな時期や、忙しくて疲れのたまる時期には積極的に摂りたい食材です。そのほうれん草、1日の摂取目標量は100~150g。だいたい、1/3束程度の目安です。
でも、お味噌汁やおひたしなどの副菜では、なかなかその量を食べるのは大変。

ほうれん草常夜鍋

文豪 向田邦子も愛したと言われる「常夜鍋」

ほうれん草をたっぷり食べたい!という時におすすめなのが「常夜鍋」。
常夜鍋は、ほうれん草や小松菜、白菜などの葉物野菜と豚肉を煮ていただく鍋料理です。
名前の由来が「毎日食べても食べ飽きないから」というこの一品、その名の通り、シンプルながらクセになる鍋料理。うちの家庭では、寒くなるとかなり頻繁にテーブルにのぼります。中でも、ちょうどその時期に旬を迎えるほうれん草の常夜鍋が我が家の一番人気。
ほうれん草の常夜鍋は、文豪 向田邦子が愛した料理としても有名なのだそう。原稿の締切り後に編集者によくふるまったらしく、いまだに“向田邦子流”のレシピが残っているほど。作家の方が締切り後のクタクタな時に作れるのだから、とっても簡単です。

シンプルな材料でいくらでも食べられそう。ほうれん草の鍋レシピ

常夜鍋の材料(2~3人前)

常夜鍋

ほうれんそう 2束
豚薄切り肉(バラがおすすめですが、他の部位でもおいしい) 300g
昆布 1/2切れ
日本酒 2~3カップ
水 3~4カップ
しょうが 1かけ
にんにく 1~2かけ
レモン 2~3個
しょうゆ 適宜

常夜鍋の作り方

① 鍋に水と酒、昆布、薄切りにしたにんにくとしょうがを入れて煮立たせる。
② ほうれん草と豚肉を入れて煮る。
③ 煮ている間につけだれを準備する。レモンを絞り、しょうゆをいれて完成。

常夜鍋は材料シンプルで、作り方は本当にカンタン

我が家では、たっぷりのホウレンソウや豚肉のほか、きのこなど他の具材を入れて楽しむこともあります。大根おろし・ごま油・しょうゆを使ったつけだれなど、鍋自体がシンプルなのでつけだれでバリエーションも楽しめます。

シンプルな材料で、簡単なのにクセになるおいしさ。
ぜひ、多忙な時期の栄養補給にお試し下さい。

白菜は部位の使い分けが鍵!白菜料理、もっと美味しく。

野菜も部位を選んで使う

11月に入り、朝、窓を明けると空気がピンと張り詰めるようになりました。気温が下がり朝晩、霜が降りると葉野菜は甘みを増してきます。このようにストレスがかかってくる11月中旬から本格的な寒さを迎える前、12月中旬まで美味しさのピークです。

さて、冬の葉野菜の代表といえば白菜。これからの時期、鍋料理や蒸し煮、スープのような身体が暖まる料理によく使いますが、和え物や漬け物、サラダなどにも大活躍します。白菜も、料理によって、使う部分(部位)を選ぶと、美味しさに差が出ます!思えば、肉は料理によって部位を選んで買いますね。それは部位にそれぞれ特徴があり、料理にあった部分を使う方が美味しいからですね。それは野菜も同じです。

白菜、4つの味との出会い

白菜は大きく分けて、4つの味、食感の違いがあります。まず、この特徴を確認してみましょう。

白菜の部位使い分け

外葉(緑が濃い部分)
ほのかな苦味があり、繊維が太い。張りある食感。

白菜の葉外側

白菜の内葉(黄緑色がかった部分)
ほのかな甘みとほろ苦さのバランスがとれた味わい。やわらかな食感。

中心(葉が閉じた黄色の部分)
甘みが強い。 火を入れるとさらに甘みが増す。繊維までもやわらかい。

芯(根元の切り口)
根元をよく洗って、オーブンなどで水分を飛ばすようにじっくり火を通すと甘みが増す。

白菜の芯

白菜の部位を仕分けて、料理に生かす

部位に切り分けて保存すると便利です。それぞれの部位の味と食感が活きる料理にすれば、
もっと白菜料理が美味しくなります。

1.外側の葉→
油との相性が良く炒め物に最適。
煮物、クリーム煮やグラタンなどにも。

2.内側の葉→
煮物・鍋物に最適。
内側の芯は、蒸し物、甘酢漬けに。
せん切りにしてさっとゆで、酢じょうゆにつけて食べてもおいしい。

白菜内側

3.中心の葉→
サラダ・汁物・グラタンなど。
中ほどの葉は、鍋物や、炒めて八宝菜などにも。
ゆがいて柑橘系しょうゆで食べてもおいしい。

白菜の中心

4.芯→
オーブン焼きすると、まるで白菜のステーキのようになる。

白菜を丸ごと買うのは消費しきれない、冷蔵庫に入らない…そんな声が聞こえてきそうですが、この写真のような小振りの白菜や最近では、さらに小さいサイズもあります。これなら丸ごともあっという間に使えそうです。この冬は様々な白菜料理に挑戦して、定番の鍋料理では味わえない、香り、食感、甘みを堪能してはいかがでしょうか?

(文・写真・イラスト/ほしまさみ)

皮ごと食べれる柑橘!金柑の甘煮の作り方

おめでたい食べ物、金柑。

我が家の畑の一角に高さが3メートル程の金柑(きんかん)の木があります。冬になると毎年たわわに実がなるので、畑仕事をしながら金柑のつまみ食いをするのが、私の冬の楽しみです。

冬になると、スーパーなどの店先でも見かけるようになる金柑。食べると金運が上がるとおせち料理にも入れられる、おめでたい食材の一つです。

金柑

12月の完熟しきっていない金柑をほおばると、思わず「すっぱい‼」と声が出てしまいます。1月、2月と寒さに当たりながら段々と甘くなり、金柑で季節の変化を感じるのが、毎年の恒例になっています。

皮ごと食べて、栄養満点!

子供に金柑を渡すと、「これって、どうやって食べるの?」と聞かれます。そう、金柑は皮ごと食べられる珍しい柑橘です。

金柑は皮ごと食べられるので、皮の部分に多く含まれるビタミンC、ヘスペリジン等の栄養素を余すことなく取ることが出来、豊富に含まれるビタミン類で免疫力がアップします。柑橘の皮に多く含まれるヘスペリジンでの、血流の改善が期待でき、寒い時期の冷え性改善にも効果があるそうです。昔からのど飴などに多く用いられてきたのも納得です。

最近では生食でも美味しく、種も無い品種のものも多く流通しています。しかしながら、生で食べると独特の苦味とピリッとする刺激があり、金柑が苦手な方も多いのではないでしょうか。ピリッとするのは、皮に含まれる成分によるものです。

そんな時は甘煮にすると、苦味が和らぎピリッとする刺激も無くなり食べやすくなります。作り方も砂糖で煮るだけと簡単ですので、ぜひ試してみて下さい。

金柑の甘煮の作り方

金柑の甘煮

  • ヘタを取りよく洗った金柑を下茹でする。
  • 少し柔らかくなったら、お湯を捨て新しい水につけて一晩置く。こうすることで、苦味が和らぎます。
  • 水を捨てて、金柑の重さの約半量の砂糖と金柑がひたひたになるくらいの水で煮る。柔らかくなったら、出来上がり。

出来上がった甘煮は、清潔な瓶やタッパーなどに移し、冷蔵庫で保存のうえ、なるべく早めに食べましょう。

縦に切り込みを入れたり、竹串でつついて穴をあけてあげると皮が破けること無く仕上がりがきれいになります。種が気になる場合は切り込みを入れて、竹串などで取り出します。

他にも金柑マーマレードや砂糖漬けなどにしても美味しいです。

金柑は家庭でも簡単に育てられます。

金柑は果樹の中でも家庭で育てやすく、木が小さくても多くの実をつけます。もちろん、鉢で育てることもできます。自宅で育てて、12月の酸っぱい金柑から3月頃の完熟した金柑まで収穫しながら、味の変化をご家庭で楽しむのもいいかもしれませんね。

寒い冬、金柑を食べて風邪などひかないように元気に過ごしたいものです。

金柑

写真・文 有限会社榎戸園 榎戸芳

鍋ものだけじゃもったいない!水菜の食べ方

水菜ってどんな野菜?

水菜はアブラナ科の野菜で、京都が原産の京野菜のひとつです。今では生産する地域が全国に広まり、ハウス栽培の水菜が通年出回りますが、路地ものは冬から春にかけてが最もおいしい時期。鮮やかな黄緑色に、シャキシャキとした歯応え、株が小さいので扱いやすさもあってか、人気の高い葉野菜です。とくに、水菜が旬を迎える冬場は鍋料理に大活躍!クセのない水菜は、水炊きや豆乳鍋、キムチ鍋など、どんな出汁にも合うので、とりあえず買い物かごに入れるという方も多いはず。だからこそ、他にもおいしい食べ方を知っておくと、困ったときのもう一品が手軽に作れます。

水菜

長さ4センチ!ザクザク切るだけ「簡単サラダ」

生で食べられることを知っていますか?つまりサラダになるのです。ポイントは長さ!3〜4センチに切るとゴワゴワせず食べやすいサラダになります。クセのない水菜に組み合わせる素材は旨みのあるものを。ここでは油揚げを使いましたが、ベーコンやちくわなどもおすすめです。

材料

  • 油揚げ:1枚
  • 水菜:1/2袋
  • ポン酢:大さじ1
  • オリーブ油:大さじ1
  • 柚子胡椒:小さじ1/2

作り方

1.油揚げはフライパンでこんがりするまで焼き、短冊に切る。

2.水菜は3〜4センチに切る。

3.ボウルに調味料を入れて混ぜ、油揚げと水菜を加えてよくあえる。

水菜油揚げ

長さ7センチ!しんなり食べやすい「サッと炒め」

サッと火を通すだけの炒めものは忙しいときにぴったりです。長さ7〜8センチに切り、歯応えが残るよう火を通しすぎないことがポイントです。ひき肉に限らず、こま切れ肉でもOK!味付けもにんにくを一緒に炒めて塩・胡椒で味付けしたり、オイスターソースなどお好きな調味料でどうぞ。

材料

  • 豚ひき肉:150g
  • 水菜:1/2袋
  • 焼肉のたれ(市販品):大さじ2

作り方

1.フライパンに豚ひき肉を適当に広げてしっかり焼き目がつくまで焼く。

2.水菜は7〜8センチに切る。

3.余分な油はペーパータオルで拭き取り、水菜と焼肉のたれを加え、サッと炒め合わせる。

水菜ひき肉

鍋物はもちろん、生でも炒めてもおいしい水菜は、頼りになる野菜です。冷蔵庫にあるあれやこれやと組み合わせて、ぜひ手軽な一品を作ってみてください。

家族の幸せに合わせたイチゴ栽培で 心も身体も健康に/香川県・綾川町 谷本 和美さん

育児と仕事の両立で就農を決める

結婚した当時は両親が兼業農家で、谷本さん夫妻は働きに出ていました。ご両親が55歳になったとき、早期退職して専業農家になったそうです。その後谷本さんは子供を授かり退職。そろそろ再就職を考えていたときのことでした。ご両親がイチゴ栽培を新たに始めるタイミングで「一緒に働かないか」と声をかけてくれました。「働きに出たら子供を預けたりするのも大変だから、一緒に働けば育児にいいんじゃない、と言われました。時間の融通がきくことが決め手でした」。

谷本和美

谷本家では朝の家事は谷本さんが担当します。朝食を作りご主人を送り出した後、残った家事を片付けます。ご両親は先に収穫などを開始し、谷本さんもすぐに作業に合流します。このように役割分担が出来るのは家族経営ならではの利点です。

試行錯誤しながら掴んだ家族に最適なペース

現在はイチゴ栽培にも研修が整っていますが、谷本さんが始めた当時は、JAや農業試験場の方々に教えてもらいながら自分で栽培方法を学びました。出荷時の規格は、使用する箱まで納品先ごとに細かく決まっているため、その工程を把握するだけでも大変でした。

谷本和美

谷本家の栽培方針は、家族の状況に合わせて少しずつ変えています。イチゴ栽培を始めた当初、育てていた品種は「女峰」でした。当時は苗作りもやっていて、正月も夏も休みがありませんでしたが「さぬきひめ」に切り替えたときに、苗作りはやめることにしました。それからは夏休みに家族で旅行に行けるようになったそうです。

谷本和美

また5年ほど前にお母様が体調を崩したときにも、ハウスを減らし、3人で出来る範囲のことをやろうと決めました。それまで谷本さんは、収穫しても出荷作業が間に合わず処分するイチゴを作ってしまうことに罪悪感があったそうです。しかし「収穫した日のうちに収穫した分だけ出荷する」というペースを保つようになってからは、気持ちも楽になりました。「今が一番ゆっくりできています」と笑顔で話してくれました。

谷本和美

試行錯誤しながら掴んだ家族に最適なペース

谷本さんは、地域の女性農業者グループである中讃農業女子ネットワーク(通称、ぼやっとガールズ)にも参加しています。ぼやっとガールズでは、畑と家との往復になることが多い農業女子のために、家族以外の人と交流を深めるきっかけを作っています。年に何度かメンバーで集まり、農場を見学したりマルシェに参加したりしています。「出かける機会が少ないので、とてもありがたい」とのことです。

谷本和美谷本和美

農業は作物の都合に合わせてしまいがちですが、身体や心に負荷をかけてしまうこともあります。しかし谷本家では、農作物のペースに合わせ過ぎて身体を壊してしまうのは本末転倒だと考えています。「一番大切なことは家族が健康で毎日過ごすことです。その範囲でこれからも家族にとって最適なペースで、イチゴ栽培を続けます」と谷本さん。家族を思いやりながらイチゴの栽培に日々取り組んでいます。

谷本和美

みかん品種学<続・冬編>、ポンカンそして伊予柑へ

あたらしいみかんってどうできるの?

いわゆる「品種改良」みたいな話です。
以前、「いろいろなみかんたち~冬編~」でご紹介したはれひめや紅まどんなをはじめ、ここ近年、掛け合わせなどによって、柑橘の種類もぐっと増えました。

例えば病気や虫に強い品種などを親にするなど、もともとあった品種を人工的に掛け合わせて新しい品種を生み出すことを「交雑」と言います。紅まどんなやはれひめはこの「交雑」で生まれた品種です。もう一つ、突然変異によって新しい品種が生まれることを「枝変わり」といいます。宮川早生、ポンカン、伊予柑、甘夏などがこの「枝変わり」によって生まれました。

冬の美味しいみかんをご紹介!第二弾。

ポンカン

前回、冬寒い時期の品種をご紹介いたしました。引き続き、冬の美味しい柑橘をご紹介します!

ポンカン

ポンカンは1月の半ばくらいから流通します。今、柑橘の中でも人気の高い「デコポン」や「はるみ」の親にあたる品種です。手のひらに納まるくらいのお手ごろサイズ。手で剥けて、中の薄皮(じょうのう)も柔らかいので、薄皮ごと食べられます。味の特徴は甘味と香り。ジューシーさは温州みかんに敵いませんが、甘さは格別!酸味の強い早生みかんなどがニガテな方にはオススメの品種です。
→ 剥きやすい春のみかん、ポンカン

伊予柑

伊予柑

愛媛といえば伊予柑!ポンカンとは反対に、酸味が特徴の柑橘です。厚い皮に覆われている為、日持ちもします。とにかくジューシー!果肉の粒が一つ一つしっかりとしていて、その一粒の中にぎゅぎゅっと果汁が詰まっているため、プチっと噛み締めるとじゅわーっと香りの良い果汁が口の中に広がります。

皮の厚い品種ならでは、皮の使い道もたくさん。マーマレードなどはもちろんのこと、ピールはおやつにも、洋酒のおつまみにもなります。皮を削ってお料理に香りとアクセントを加えるのもいいですね。果汁も皮も、使い道たくさんで捨てるとこなし!
→ 伊予柑の可能性無限大!身近な食材で伊予柑をもっとおいしく

みかんの効能、役に立つのさ♪

みかんの効能と言えば、何と言っても風邪予防!ビタミンCを豊富に含んだ柑橘は、風邪を要望してくれるんです。そして、食物繊維も豊富。整腸作用があり、ビタミンCとの相乗効果でお肌の調子も整います♪更に、クエン酸を多く含んでいるため、疲労回復にも一役買ってくれます。
身の部分だけでなく、皮も役に立ちます。みかんの皮には油分が多く含まれています。これによって毛細血管を強くしてくれ、高血圧の方などには効果絶大。食べるだけでなく、魚焼き用のグリルに強いて使うと汚れが落ちやすかったり、乾燥させてお風呂に入れるとポカポカ入浴剤にもなります!
健康だけでなく、様々な特技を持っているみかん、寒い冬には欠かせませんね。

見た目はそっくり!ブロッコリーとカリフラワーの違いって?

ブロッコリーとカリフラワーの違いって?

形は似ているけれど、色も食感も違うブロッコリーとカリフラワー。
一体何が違い、どのような点に注意して調理すればよいかご存じですか?

どちらもアブラナ科のキャベツの仲間で、ブロッコリーが突然変異し、花蕾が白化したものがカリフラワーだと言われています。
両方ともビタミンCが豊富な野菜で、ブロッコリーの方がより多くのビタミンCを含んでいますが、その反面、茹でた際にビタミンCが失われやすい特徴があります。一方カリフラワーは、茹でてもビタミン成分が壊れないことから「畑のレモン」とも言われるほど。茹でたものを比べると、ビタミンCの量に大差はありません。
ブロッコリーの栄養をなるべく逃さず食べるには、茹で過ぎず適切な手順で下処理をするか電子レンジを使った調理法もおすすめです。
他にも栄養価に着目すると、ブロッコリーはカリフラワーの50倍近くのβ-カロテンを含んでいます。β-カロテンは美容や健康にとても重要な栄養素で、肌や髪、爪などの機能を正常に保つための働きをします。

ブロッコリーとカリフラワーの歴史

現在はカリフラワーよりもブロッコリーの方が目にする機会も多いですが、第二次世界大戦後、洋風文化の広まりとともに先に浸透したのは実は「カリフラワー」。白いアスパラガスやセロリと共に「洋菜の三白」と呼ばれ、戦後の洋食を支えました。しかし1980年以降緑黄色野菜への認識が高まり、1980年代半ばにはブロッコリーの生産量が初めてカリフラワーの生産量を上回りました。最近では、ブロッコリーはカリフラワーの約8倍もの生産量となっています。(参照:農林水産省『青果物卸売市場調査報告』)

ブロッコリーとカリフラワーの旬は冬

カリフラワー

どちらも収穫時期を変えながら全国で栽培され、ほぼ通年出回っていますが、甘みが増し、最も美味しくなるのは11月から3月にかけての冬の時期です。
サックリとした歯ごたえと、独特の優しい甘みが美味しいカリフラワー。
栄養価が高く、手ごろに手に入りやすく食卓に取り入れやすいブロッコリー。
ちなみにどちらもつぼみの部分より、茎のほうが栄養素を含んでいるので、ぜひ捨てずに食事に取り入れて、寒い冬を元気に乗り越えていきたいですね!