春菊のゆで方、好き嫌いを克服する

春菊の魅力

春菊は好きですか?走りの時期は爽やかに、名残の時期はむんっとむせるほどにほとばしる香り。苦みも魅力の野菜です。春菊は走りの時期は葉も茎も柔らか。火を入れなくても香りや苦みを堪能出来るのでサラダにして食べるのがおススメです。旬を過ぎ、名残の時期にかかると茎はしっかりと筋が張り、葉は厚くなります。茹でて個性を引き出し、和え物にして食べてみてください。ところで昨今、春菊の独特な味が苦手な人が増えたそうです。秋の風が吹き始めた9月から11月の末頃までの師走に入る頃までの、旬の春菊は栄養価が高く、季節を感じる食材の一つ、ぜひ食べてほしい野菜です。美味しく・食べやすくなるちょっとしたコツがあるので、苦手な方もぜひお試しください。

苦みも美味しさになる・春菊のゆで方

春菊のゆで方のコツは、茹で時間に気をつけるだけです。タイマーの準備はいいですか?

1.洗う
丁寧に泥を落としましょう。

春菊の部位に分ける

2.部位に分ける
茎の部分と葉の部分を分けます。葉と茎は、指で摘みましょう。
※包丁を使うと金属に反応してアクがでるそうです。

春菊の茎をゆでる春菊をゆでる

3.沸騰した湯で、時間差で茹でる
火の通りにくい茎から入れる。20秒茹でる。ざるにあける。
葉を入れて10秒茹でる。ざるにあける。

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4.ざるにあけた春菊を団扇で扇ぐ

押さえたいポイントは、茹ですぎないこと!

春菊をゆでるコツ

・茎は20秒、葉は10秒で茹でる。
・旨味を逃がさないために水につけない。
・余熱で熱が入らないように団扇で扇ぐ。

茎は茹ですぎるとアクがでます。時間を丁寧にはかりましょう。葉を10秒で茹でると歯ごたえがあり、スッキリとした香りと味わいになります。20秒で茹でてしまうと渋みと苦みが際立ちます。(苦みがお好みでしたら、こちらもよし)

好き嫌いを克服するために必要なこと

茹でた春菊で和え物はいかがでしょうか。

春菊の和え物

材料/春菊 1束、柿 1/2個、ポン酢 小さじ1
1.春菊を茹でて、食べやすい大きさに切る。
2.柿を千切りにする。
3.1にポン酢をかけて2を和える。

柿の甘みが春菊の苦みを軽やかにする一品です。

子どもが春菊が苦手なのには、理由があります。それは子どもは苦みを本能的に毒と感じるからです。子どもが食べないと調理する機会も減り、食べる機会がどんどん減って成長してしまいます。好き嫌いの克服は多くの食体験が必要です。調理法で苦みを和らげ、少しずつ繰り返し食べて味の経験を増やしてみましょう。子どもに豊かな味覚を育んであげてください。

(文・イラスト・写真 / ほし まさみ)

「種から国産」・伝統野菜で日本の農業と食文化をつなぐ/愛知・大府市 高木幹夫さん

目指すのは、昔のように伝統野菜が食卓で当たり前に並ぶこと

近年、愛知県でも地元の伝統野菜をブランド化する取り組みがあり、その中心人物として活動している高木幹夫さん。高木さんは、元JAの職員で、生産から販売までの一貫業務の担当をして、直売所の立ち上げにも携わって統括部長を務められ、現在はあいち在来種保存会の代表として活動しています。

宮重大根愛知高木さん

地元の大府市にある畑では、消えつつある愛知生まれの伝統野菜の種を集めて栽培し、形の良いものを選んで残して採種しながら、伝統野菜の復活にも力を入れています。

種から国産の野菜づくり

最近は、地産地消の取り組みの力から生活者の地元の農産物に対する意識が高まり、認知度が高まってきた伝統野菜。そんな伝統野菜の保存活動をしている高木さんには、保存活動以外にもうひとつのこだわりと挑戦があります。それは「種から国産の野菜を増やすこと」。

愛知大府市農家青首大根

現在スーパーに並んでいる野菜のほとんどは生活者や生産者の求めから、人の手によって品種改良されたF1品種。現在の日本の食料自給率は約40%と言われている中、種の自給率は更に低い10%あるかないかというのが現状です。

「現在流通している種の90%近くが外国産。なんらかの理由で種が輸入できなくなったら、日本で野菜は作れなくなってしまう。日本の農業の将来を考えて、種から国産の伝統野菜を守っていきたい」と高木さんは話しています。

伝統野菜から学ぶ現代の「食」が持つ問題

高木さんは、「伝統野菜は野菜本来の姿をしている」と言います。本来の野菜は元々曲がっていたり、甘さがないものや野菜特有の青臭さや苦みが強いものも沢山あります。

木の山五寸人参

以前、高木さんが直売所にいる頃、お客様から「人参が人参くさくて食べられない」とのクレームを頂いた事があったそうです。どの野菜か調べたところ、その野菜は地元の伝統野菜の木の山五寸人参だったとか。伝統野菜は個性が強いものも多いし、甘い野菜は確かに美味しいけれど、野菜本来の土臭さや青臭い野菜の味も知る事も大切だと高木さんは言います。

にんじん

それは、味覚が育つから。昔から、五感を使って様々な食材の味を感じとってきたことが、日本人の繊細な味覚が作られた理由のひとつでもあるそうです。そして2013年には和食が無形文化遺産となりました。美味しさも大切ですが、高木さんが言うように、伝統野菜を食べることによって、日本の農業と伝統的食文化、そして本物の和食の味を残し、繋いでいきたいですね。

野菜ソムリエ・ナチュラルフードコーディネーター/桜井さちえ

青首大根のルーツと言われる「宮重大根」を求めて

りんご「はるか」・凛とした岩手生まれりんごの話

凛としたりんご・はるか

私が「はるか」という名前の友人に贈っているりんご、「はるか」。自分と同じ名前のりんごに驚き、喜んでくれています。彼女への季節の便りにこのりんごを贈るのが、私の毎年の習慣です。このりんごを選んでいるのは、友人と名前が同じだから、だけではありません。私のお気に入りの「はるか」は、そこにあるだけで「ただものではない」存在感があるのです。
贈る際に添えるコメントは、「凛としたりんご」。

岩手生まれの黄色いりんご

岩手大学名誉教授・横田清先生が開発した「はるか」。1977年から研究がはじまり、2002年に品種登録がされました。鮮やかな黄色、蜜の豊富さ、甘さ、濃厚な味わいが特徴のりんごです。糖度が高く17度以上もあり、酸味が少ないため、甘さを強く感じます。「はるか」を横に切ってみてください。その断面の細やかさ、蜜の多さにきっと驚くはずです。

りんごの品種

少し縦長で、キュッと引き締まったスマートな姿。気品溢れる「はるか」は、贈答用として人気上昇中、1玉1,000円を越える価格で販売されることも少なくありません。そんな「はるか」は箱入り娘。他のりんご以上に、手間ひま・気配りを要する繊細なりんごで、袋をかけずに栽培する「無袋栽培」がとても難しく、無袋栽培の経験が多い農家さんでもなかなか上手く行かないとか。無袋栽培のはるかは、少し小ぶりにはなりますが、さらに濃厚な味がぎゅぎゅっと詰まっています。袋をかけると黄色く育ちますが、袋をかけない無袋栽培では、ほんのり赤みのあるりんごになります。
ぱりっとしていてジューシー。スマートな姿に鮮やかなレモン色の果皮。小ぶりながら食べた瞬間に口いっぱいに広がるその味は、華やかさの中にしっかりとした芯を持つ「凛」とした女性を思わせるのです。

はるか

*無袋栽培:外でいっぱい遊んで日に焼けて元気な子を想像してみてください。りんごに袋をかけずに育てる方法で、少しざらついた果皮となるため、贈答用には控えられる傾向がありますが、太陽をたっぷり浴びて育つので、味は濃く、パリッとした食感の強い実になります。一方で、袋をかけた有袋栽培は、果実を保護できるため、収量を確保でき、なめらかな果皮の果実になります。

はるかの名前に込められた意味

最近は、農作物の品種名でかわいらしい名前をよく見かけます。みかん、じゃがいもにも「はるか」という品種があり、人気の名前のひとつです。実はりんごの「はるか」は、開発者・横田先生のお孫さんのお名前だそうです。愛らしさ、華やかさ、優しさ…そして周りのみなさんに愛される方なのでしょう。

私がはるかを贈っている友人は、SNSのプロフィール写真に「はるか」のりんごを使ってくれています。食べるだけの楽しみではなく、こんな風に愛されていることを知ったら、生産者さんもとても嬉しいはずです。その友人に、先日子どもが生まれました。いつの日か、その子が「ママと同じ名前のりんごだ!」と、気付いてくれる日がくるのを、密かに待っています。まだまだ売られることが少なくて珍しい「はるか」。見かけた際にはぜひお試しください。

りんごの高級品種

米を味わう!焼おにぎりを楽しむ

お米を味わうシンプルな料理といえば・・・?

通販のこだわりのお米

日本人が大好きなお米!食べない日はないほど、日本の食卓には欠かせないものです。そんなお米だからこそ、通販などで美味しいものを選んで美味しくいただきたいですよね。「お米の味」をしっかり味わえる、「焼きおにぎり」について、今回はご紹介したいと思います。

焼きおにぎりに適したお米の炊き方

おにぎりも、焼きおにぎりも、我が家ではいつもより少し水を少なめにして炊きます。その方が少し硬めになり、握りやすく、焼きやすくなります。また、塩麹を「2合に対して大匙1杯」混ぜて炊くと甘みが引き立ちます。一度お試しくださいね。

フライパンやオーブントースターで簡単焼きおにぎり

焼きおにぎりと言えば、網でじっくり焼く・・・というイメージがありますが、家庭で作るにはなかなか大変だったりしますよね。実は、フライパンやオーブントースターで簡単に作れます。

【フライパン】

焼きおにぎりの作り方

(たれ)

しょうゆとみりんを2:1の割合で混ぜておきます。しょうゆだけより甘みがでて美味しいです。表面だけではなく、中に染み込む程度塗ってあげるとちょうど良いです。

また、表面にしょうゆを塗る以外にも、先に混ぜて焼くやり方もあります。
その場合、すこしまだらに混ざっているくらいのほうがおにぎりを握りやすく、焼いていてボロっとにならずにすみます。

(焼き方)

フライパンの場合、クッキングシートをひいてその上におにぎりを乗せれば、くっついてボロっとなる、なんてことはなくなりますし、洗い物も楽でおススメです。

あっさりとした仕上がりになるので、お子さまがいる家庭にはぴったりです。
お好みによって、シートをひかずにごま油を多めにひいて、パリパリに焼いてもとても香ばしく美味しくなります。

【オ―ブントースター】

基本的にはフライパンと同じですが、アルミホイルをひく場合、くっつきやすくなるので油を多めにひくといいと思います。

【焼きおにぎりの簡単アレンジ料理】

通販のお米はやきおにぎりで頂く

シンプルな焼きおにぎり、いかがでしたでしょうか?焼きおにぎりに飽きたら、焼きおにぎり茶漬けもおススメですよ。和風だしや鶏がらスープをほぐし鮭やネギを乗せた焼きおにぎりにかけるだけです。是非、合わせてこちらも試してみてくださいね。

松葉ガニの美味しく食べられる時期は?

松葉ガニの旬

身がたっぷりと詰まり上品な旨味が楽しめる「松葉ガニ」。獲れる量に限りがあり、また漁獲時期が決められているため、大変プレミアム感あるものです。漁獲時期は11月6日の立冬から翌年の3月20日まで。この限られた解禁期間が旬の時期になります。解禁日の初日は午前0時に網を入れ、漁を開始し、お昼に初競りが行われます。この日を皮切りに松葉ガニシーズンが到来します。

松葉ガニ黒バック

特に美味しい時期はあるの?

11月から3月の解禁期間の中で特に美味しい時期はあるのでしょうか?その時期をピンポイントで狙って産地に出向いたり、購入できたら満足度が高そうですね。

カニが生息する場所は水深200〜400mの砂泥の海底です。11月から3月にかけては水温の差がほぼ一定に保たれているため身入りや味に大きな影響はないと言われています。

カニの足

そんな良質のカニをリーズナブルに楽しめる時期があります。それは漁の始まり頃、11月と終わりの3月頃です。この時期は海が穏やかなことが多く、漁を安定して行うことができるため量も多く獲れ、需要も少ないためお値打ちな価格で購入できる場合があります。一方、12月から2月にかけては贈り物やお祝い事、鍋料理などの需要が高まる時期となり価格が変動します。予算を決めて購入する場合には11月や3月の価格が比較的安定している時期を選ぶのがおすすめです。

時期より大切なこと

美味しさを求める上で、冷凍ものより解禁期間の水揚げされて間もないもの、鮮度の良いものが大切です。水揚げされた松葉ガニを生きたまま持ち帰れるのは、山陰と越前だけといわれます。山々の恵が注がれた日本海に美味しく育まれ、水揚げしたその直後にさばいたものは本来の甘みや旨味を十分に味わうことができます。たとえ水揚げしてから生け簀に入れて生きていたとしても海底とはまったく環境がちがうため、次第に身が痩せて味が落ちてしまいます。

とにかくカニは鮮度が命です。冷凍技術も発達し、どんな食材でも一年中食べることが出来ますが、カニの本来の味を求めるなら鮮度にこだわりたいですね。雪が降る寒い時期、暖かい室内で鍋にした松葉ガニを食べる、そんな雰囲気も美味しさを引き立てます。時期や価格、鮮度に気を配ってお望みのままに冬の味覚王を楽しんでみてください。

松葉ガニ黒バック2

手作りゆず茶で、あんしん、あったまる。

冬の柑橘「ゆず」

冬至にゆず湯、正月にはゆずをつかったなます・・・と、冬にあるとなにかとうれしい「ゆず」。料理の主役になることはあまりありませんが、冬の到来を感じさせてくれる柑橘です。冬至を過ぎると価格も下がってきますので、食卓にものぼりやすいですね。

ゆずの黒点は、食べても大丈夫。

冬の柑橘ゆず

ゆずに時々ぽつぽつとついている黒い点。「何かの病気?」と心配になりますが、大丈夫です。これはゆずのかさぶたのようなもの。じつは、ゆずの茎はトゲトゲしています。たわわに実ったゆずの実が風に吹かれると、実がトゲに傷つけられてかさぶたのような黒い点ができてしまいます。

黒い点が多いものは見た目が悪いためか価格も安くなりがち。ゆず茶やゆず湯で惜しげなく使いたい時にはねらい目かも。

手作りだからあんしん。ほっこりあったまるゆず茶の作り方

冬の寒い日には、ほっこりあったまるゆず茶をつくってみませんか。ゆずの小さいのならカップ1~2杯くらいのゆず茶がつくれますし、たくさんのゆずを一気にゆず茶にして一冬楽しむのもいいですね。

ゆず茶の作り方はとっても簡単。

ゆず茶の作り方

1)ゆずをしっかりと洗い、半分に切って種をとります。種をしっかり取っておくと、この後細かく刻む時にスムーズです。

柚茶レシピ

2)ゆずを細かく刻みます。この時、黒い点の部分が硬くて気になるようなら取り除いてもOKです。写真で大きめのゆず1/2の分量。カップ1~2杯目安の量です。

ゆず茶の仕上げ

3)刻んだゆずとそのしぼり汁、砂糖とお好みではちみつを入れ、鍋で煮ます。しっかりと砂糖をまぶしてから煮始めるのがおすすめ。砂糖やはちみつの量はお好みで。ぽかぽかを目指すなら、上白糖やグラニュー糖よりも水あめやきび糖で甘みをつけてください。なお、黒糖はゆずの繊細な香りに勝ってしまうので、個人的にはおすすめしません。

4)ゆず皮の白い部分が透き通ってきたら出来上がり。少量を作る時は鍋から目を離さないように。水分が少なくなった後は一気に焦げ付きやすくなりますので、ご注意を。

ゆず茶

ジャムのように食べることもできますので、トーストに乗せたり、肉料理のソースや料理の隠し味にも使えます。寒い日には手作りのゆず茶で、子どもと一緒に安心してほっこりしてくださいね。

鳥取県 岡崎ファームの西条柿でつくる「干し柿」

岡崎ファームの3大柿のひとつ「西条柿」

鳥取県の東部、八頭郡八頭町で100年続く「岡崎ファーム」では、4代目である岡崎昭都さんが3種の柿を生産されています。幻の甘柿といわれる「花御所柿(はなごしょかき)」、西日本を代表的する渋柿「西条柿(さいじょうかき)」、鳥取県で平成23年に品種開発された「輝太郎柿(きたろうかき)」。

岡崎ファームの西条柿

あれ?渋柿を生産しているの?と思われる方もいるかもしれません。縦長の形が特徴的な西条柿は、渋柿だからこそ、渋を抜いてから生で味わう美味しさ、干し柿にしたときの和菓子のような美味しさ、その両方が楽しめる柿なのです。

花御所柿で鳥取から柿旋風を!/鳥取・八頭町 岡崎昭都さん

「干し柿」のつくり方

干し柿作りに必要なのは、渋柿と縄と皮むき機(または包丁)。岡崎ファームの「干し柿セット」は縄も一緒に届くので、すぐに取りかかれます。

柿のガクをちぎる

1.ガクを手でちぎります。

柿の皮をむく

2.皮むき機を使い、ヘタの周囲の皮をぐるりと剥きます。あとは上下に引くように周りの皮を剥きます。

渋柿を縄で結ぶ

3.縄に何個ずつつけるかを考えながら位置を決めます。縄をねじってヨリほどき、T字になっている柿の柄を隙間に挟み込みます。*縄がない場合は、柿の柄にヒモを結びつけます。

干し柿はお湯で消毒

4.沸騰しているお湯に10秒間つけて引き上げます。*縄から手を離さず一気に引き上げます。

渋柿を干す

5.軒下など、雨が当たらず風通しの良いところにぶら下げて干します。*向かい合う柿がぶつからないよう、互い違いになる位置に調節します。

手作り干し柿

6.1週間ほどで表面が乾いてきたら、均一に乾くよう手でやさしく揉みます。*ビニル手袋があるとカビ予防になります。

西条柿で干し柿づくり

7.干し始めから2〜3週間ほどで、お好みの硬さになったら完成です。

こんなときどうする!?

*カビが生えてしまったら・・カビをこそげ取り、焼酎をスプレーしてカビが広がるのを抑えます。

*たくさん作ったときは・・ひとつずつラップで包み、保存袋に入れて冷凍庫へ。自然解凍で美味しくいただけます。

和食のおかずに活かせる蒸し大豆の作り方

蒸し大豆は大豆の中でも栄養価が高く、優れもの!

和食と蒸し大豆

豆腐やおからなど…、大豆を使った製品は数多くありますが、粒を丸ごと食べる方が大豆の栄養価も高く、身体に有効的です。特に、蒸し大豆は他の大豆調理や加工製品の中では栄養価が非常に高く、健康にこだわりのある人たちの間でも注目されています。蒸し大豆は見た目も似ている水煮大豆とよく比較されていますが、この二つの違いは加熱の時に溶けてしまう成分が出るか出ないかの違いです。お湯で煮てしまうと、大豆は身体を作るタンパク質と女性ホルモンの働きを促すイソフラボンなどが、煮汁の中に溶けてしまいます。そのため、水煮大豆は身体の健康をサポートする栄養価が少し失われた状態となります。
蒸し大豆の場合、栄養も失われず、小さい粒に栄養もギュッと凝縮された状態になります。

ふっくら、そして、粒もきれいな蒸し大豆の作り方

食べごたえもお芋のようなふっくらした食感の蒸し大豆の作り方は次の通りです。たくさん作って、小分けにして保存もできますよ。

<材料>
・乾燥大豆 250g
・お水 乾燥大豆を浸す容器に水が浸かるくらいの量が目安(参考までに実際に400mlの水で浸す)

乾燥大豆

蒸し大豆の作り方

1. 乾燥大豆を容器やボウルにいれて、水が浸かる量まで入れる

2. 乾燥大豆を6〜10時間くらい浸す(寒い季節は浸す時間を長めにする)

蒸し大豆の作り方

3. 大豆の粒が浸ったことが確認できた後、蒸しざるに大豆を移す

4. 圧力鍋の底に2〜3cmの水を張り、水を入れた耐熱性のカップを2つ置き、底上げ状態にする

圧力なべ

5. 4の底上げにした状態で、蒸しざるに入れた大豆を圧力鍋へ移す

5. 圧力鍋のふたを閉め、ふたのピンが立ったら、火を止める

6. ふたのピンが戻るまで、余熱で蒸し上がるのを待つ

蒸し大豆を蒸らす

蒸し大豆の保存について
・冷蔵保存 ホーロー容器などに3〜5日間
・冷凍保存 ジッパーに入れて約1か月

蒸し大豆の保存方法

蒸し大豆を使った、菜の花と鰹節の和え物

お酒のつまみでも、普段の副菜にも生かせる、蒸し大豆を使った和食のおかずにチャレンジしてみました。

材料

・蒸し大豆 100g
・茹でた菜の花 1束
・しょう油 小さじ1.5杯
・だし汁 大さじ1杯
・砂糖 大さじ1.5杯
・ごま油 大さじ1杯
・鰹節 適宜
・すりごま 適宜

作り方

1. 蒸し大豆、菜の花、しょう油、だし汁、砂糖、ごま油を混ぜ合わせる
2. 1の材料をある程度混ぜたタイミングで、鰹節、すりごまをお好みで入れる
3. 味を全体になじませるため、数時間から半日程度冷蔵保存

蒸した大豆は大豆そのものの風味がキープされているので、濃いめの豆乳に似た味わいです。また、ごま油を加え、だし汁と砂糖も足しているので、全体的にマイルドになり、食べやすくなります。

蒸し大豆レシピ

(文:小田るみ子)

手しごとからうまれる干し柿の甘み、枯露柿を求めて石川県志賀町へ

日本の風土に愛されてきた柿

柿の歴史は古く、中国で発見された約500万年前の化石が最古と言われています。地球上にやっと二足歩行の動物が現れたらしい時代が500万年前くらい、日本では琵琶湖ができたあたりです。そんな柿の木は、仏教と共に飛鳥時代ごろ渡日したという説があり、長い栽培の歴史があります。

柿

「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」正岡子規
「里ふりて 柿の木持たぬ 家もなし」松尾芭蕉

などなど、調べてみると柿をよんだ俳句や短歌がたくさん出てきました。日本の風土に愛され、暮らしに深く浸透してきた果実だなあと思います。

今では、フルーツの柿(生柿)として甘柿を食べるのが一般的でしょうか。もともと柿というとすべて渋柿のことで、焼酎を振りかけたり何かしら手を加えて渋を抜き、食用(さわし柿)とするのが通常だったそうです。母に聞いてみると、私の祖母は大きな日本柿をしばらくお米の上に置いて渋が抜けたころ、とろとろに甘くなった柿を食べさせてくれた、と話してくれました。

渋柿と甘柿の違いは、紅茶やワインなどにも含まれるタンニンという渋味成分です。甘柿は実が育ち熟していく過程でタンニンが変化し渋味を感じなくなるもので、この熟すと甘くなる柿は、日本の栽培の歴史のなかで突然変異して出来たものだそう。昔の人たちが柿をもっと美味しく食べようとしていたことを伺い知れるような気がしました。

家庭でできる!柿を簡単に渋抜きする方法

枯露柿という干し柿

枯露柿

「ころがき」と読みます。日本に古くからある保存食であり甘味、栄養豊富な日本のドライフルーツのひとつでもある干し柿の呼称です。地域によって「古老柿」や「弧娘柿」と書いたりもします。

ころ柿は、11月の始め頃に赤く熟した渋柿を収穫し、ヘタを残して皮を剥き、吊るして干します。刻々と変化する天候をみながら、冷たい風に2週間ほどさらし、さらに手もみをして1ケ月ほどかけて乾燥し熟成させます。このように干すことのメリットは、タンニンが舌で溶けないかたちに変化し(これを渋が抜けると言う)、酵素の働きによって糖度が増すこと。さらに保存力も高まることです。

美容と健康を考えて、おやつにドライフルーツを選ぶ方もいらっしゃると思いますが、干し柿にも期待できる効果があります。ドライプルーンやドライマンゴーのように食物繊維とβカロテン(ビタミンA)が豊富で、整腸作用や美肌を保つ効果があると言われています。また体内の余分な塩分と水分を排泄する働きのあるカリウムも多く、タンニンが血液の流れを良くしてむくみや高血圧などにも良いそうです。

柿の栄養と効能を知って、季節の変わり目を元気に!

石川県志賀町の細川農園さんがつくる枯露柿

石川県志賀町志賀町

今回枯露柿のお話を伺ったのは、志賀町細川農園の細川宗弘さん定子さんご夫妻です。志賀町や能登のこと、石川県のことをたくさん教えてくださいました。細川さんのお宅は、山間に向かう細い坂の途中にあります。その目の前には、大きなサーキュレーターがたくさん置かれた干し柿小屋が見えました。能登半島というとやはり海のイメージがあり、大雑把に海辺の町を想像していましたが、志賀町は田畑や民家が森に囲まれているしずかな里山でした。

細川農園

志賀町周辺で栽培されているのは、この地域の固有品種である「最勝」「平核無」という干し柿専用の渋柿なのだそうです。初冬の季節になると、民家の軒先や干し柿小屋に、鮮やかなオレンジ色のカーテンのように柿がざーっと並びます。

志賀町は能登半島のいちばん細くくびれた場所に位置し、海からの距離も近く、冬場は適度に湿り気を含んだ海風が吹きます。細川さんが地の利だとおっしゃっていた、この特徴的な気候が、志賀町の枯露柿が美味しい理由です。乾燥が早くなりすぎずじっくりと熟成していくのだとか。志賀町特有の美しく濃厚な枯露柿がこうしてできます。

干し柿

枯露柿は、ビニール袋に密封し冷凍しておくと一年中美味しくいただけることを教わりました。中身がねっとりしていて、冷凍してもカチカチに凍ることがありません。そのままひんやりシャリシャリ食べても、それがまたびっくりするほど美味しいです。

その他にも、ヘタを取ってミキサーでピューレ状にしたものを、小分けに冷凍しておくと柔らかいシャーベットになります。私の知っている干し柿とはまったく違う食べ物で驚きました!これはお子さんや若い人が喜んでくれると定子さんが教えてくれました。夏場に疲れた身体がしゃきっと元気になるようなヘルシーなスイーツです。

干し柿にどういったイメージを持っていたか考えてみたのですが、母の話からもなんとなくおばあちゃんが好きだったな、ということが最初に浮かびます。「かき」が「菓子」の語源になっているという一説もあるので、お砂糖が一般的でなかった時代のちょっと特別な愉しみのひとつだったかなぁ、という想像もできます。今では、甘いものって溢れていますが、甘味にもいろんな種類があることを知って選んでみるのも面白いなと思いました。

冬瓜の下ごしらえってどうやるの?

冬瓜の下ごしらえの仕方

冬瓜はくせがなくて淡白な味なので、いろいろな料理に使うことができます。煮ると大根やかぶのようにやわらかくなるので、離乳食初期のお子さんからお年寄りまでおいしく食べることができます。冬瓜は下処理をしてから使うと扱いやすくなり、独特の青臭さも気にならなくなりますよ。

①冬瓜を切り分ける

冬瓜は縦半分に切り、さらに半分(1/4)に切り分けます。立てて切る場合は、両端を少し切り落とすとやりやすくなります。(滑らないように気を付けましょう) 皮を下にしてさらに半分(1/8)に切り分けます。

冬瓜切る

②ワタを取り除く

果肉とワタの境目をスプーンですくうようにして取り除きます。スプーンの方がやりやすいですが、包丁でワタの部分をV字に切り取る方法もあります。ワタの付近は、煮ると口当たりが良いですが、煮崩れしやすく形が不揃いになったり、煮汁が濁りやすくなったりします。ワタより下(種がある部分よりも少し深い場所)から取り除くと煮崩れがしにくくなります。

冬瓜わた取り

③皮を剥く

皮は包丁やピーラーを使って剥きます。包丁を使う場合は、冬瓜が大きいと剥きづらいのでいくつかに切り分けると剥きやすくなります。輪切りにすると皮の内側に道管という水が通る管がポツポツと見えますが、そのあたりまでを目安に剥きます。

煮込み料理に使う場合は、下ごしらえの時に厚めに皮を剥いておくと食感がやわらかくなり、薄く剥いた場合は皮の下にある太い繊維が煮崩れを防ぎます。日本料理に出てくる翡翠煮(ひすいに)は、冬瓜の皮の薄緑色をあえて残して見せる煮方で少し手間がかかりますが色鮮やかに仕上げることができます。

冬瓜皮むき

④食べやすい大きさに切る

料理に合わせて食べやすい大きさに切りましょう。煮物にするなら一口大のサイズに、お味噌汁などの汁物や炒め物であれば1㎝幅くらいの厚さに、酢の物とかなら薄切りや千切りなど切り方も様々です。

冬瓜一口サイズ

塩ふり・面取り・隠し包丁でもうひと手間

冬瓜は煮込み料理やスープにぴったりですが、煮るとやわらかくなり煮崩れがしやすい野菜でもあります。

角があると煮ている時に角同士がぶつかって煮崩れしてしまいますが、包丁で角を薄く面取りすることで煮崩れしにくくすることができます。また、冬瓜は白い部分に比べると緑色の皮に近い部分は道管が通っているため、繊維が多く果肉が硬めです。味が入りにくいので皮を薄く剥いた場合は、外側を重点的に塩をふり揉みこみ緑色の皮側の部分に格子状の切り込みを浅く入れると柔らかく煮れて味も染みやすくなります。

このように切り込みを入れることを隠し包丁といいます。細かい作業で手間がかかりますがやっておくとキレイに仕上げることができます。深く包丁を入れすぎると割れてしまう原因になるので気を付けましょう。

冬瓜は下茹でが必要?

冬瓜はそのまま調理して食べることができますが、下茹でする調理の際に加熱する時間を短縮することができたり、調味料の味が染み込みやすくなります。特に、煮物にするときは茹でてから調理すると青臭さが和らいで淡白な味が引き立ちますよ。また、アクを抜いたり、色を鮮やかにする効果もあります。

冬瓜の茹で方

冬瓜は、たっぷりのお湯で茹でるのがポイントです。そして、角切りにした冬瓜を水から鍋に入れて火にかけます。7~8分ほど茹でて冬瓜が透き通ってきたら竹串を刺して茹で具合をチェックします。冬瓜に竹串がスッと刺さればOK。お湯を切り、ざるにあげて冷ましましょう。粗熱がとれたら下ごしらえは完了です。茹ですぎるとせっかくの色が飛んでしまったり、実が崩れやすくなってしまうので気を付けて下さいね。

冬瓜下茹で

しっかり味が染みた冬瓜はとってもおいしいですよね。少しだけ手間はかかりますが、冬瓜は丁寧な下ごしらえが大切です。冬瓜は煮るだけでなくサラダにしたり、お肉と一緒に炒めたり様々な料理で楽しむことができます。購入したらこの方法を参考にいろいろアレンジしておいしくいただきましょう。

文・野菜ソムリエ・ナチュラルフードコーディネーター 桜井さちえ