鳥取県オリジナルの梨「新甘泉」は特級品

鳥取県期待の新品種「新甘泉」

鳥取県を代表する「二十世紀梨」。実は鳥取県の梨の生産状況は2000年頃から少しずつ変化しているのです。農業の機械化が進む中、「二十世紀梨」の栽培に好都合であった「傾斜地」には機械が入れず、まだまだ手作業が多く続いています。

また、「二十世紀梨」は袋がけ作業が2回もあり、栽培にはとても手間がかかる上に、農家さんの高齢化、後継者不足、梨の木の老木化など問題が重なっていきました。

鳥取産新甘泉

梨の市場価格の低下など厳しい現実を前に、鳥取県園芸試験場は鳥取を代表する次世代の梨の改良に挑みました。20年かけて研究に取り組んだ結果、二十世紀梨と収穫期が異なり、しかも高糖度・高単価を見込める新品種「新甘泉(しんかんせん)」が誕生したのです。

関東でも人気上昇中

「新甘泉」は「赤梨」と「青梨」を掛け合わせて作られました。誕生した「新甘泉」は赤梨で、芳醇な甘さとジューシーさをベースに、シャリシャリとした二十世紀梨のような食感を持ち合わせます。

鳥取産新甘泉

誕生したばかりの「新甘泉」は収穫量が少なく、当時は鳥取県周辺でしか手に入らないものでした。その美味しさはみるみる話題となり、年々収穫量も伸びていき、ここ5〜6年で関東の百貨店にも並ぶようになりました。

近年は東京の高級フルーツ店で「鳥取県オリジナルの梨」と銘打って、「新甘泉」を使った梨のデザートメニューも展開されるなど、関東でも人気が高まっています。

こだわりの梨をぜひ贈り物に

いつでも、どこでも、なんでも、すぐに手に入る時代です。だからこそ、その土地でしか獲れないもの、限られた時期にしか手に入らないもの、これらの価値はより大きくなりました。こだわりの美味しさを味わえることはとても貴重なことなのです。

鳥取産新甘泉

「新甘泉」は贈答用としても人気が高く、ネット通販では農家さんが美味しさのピークを見極めて出荷します。「新甘泉」の出荷時期は例年8月末から9月20日あたりまで。「敬老の日」の贈り物に、鳥取県の「新甘泉」はいかがですか?

鳥取には梨がある。お盆から始まる梨リレー、ヨーイスタート!

鳥取といえば梨!梨を食べねば!

瑞々しく透明感ある肌、口に含めばジュワッと爽やかな甘い果汁がほとばしる。そして、シャクシャクとした果肉感。

その味覚を精巧に導く梨の達人、鳥取の前田農園の前田さんに、梨の種類と出荷シーズンについてお話を伺いました。

梨シーズン到来!20世紀梨から知らない品種の梨まで

秋の始まりを梨から感じる人も多いのではないでしょうか。ところが梨が出始めるのはお盆の頃からなのです。

梨

夏さやか”はお盆前8月上旬からたったの1週間!大量生産していないので鳥取県外に出ない貴重な青梨の品種です。

豊水”9月上旬〜9月中旬。幸水と並んで全国的に生産量が多い、赤梨の代表品種。

20世紀梨“9月10日〜9月下旬。さわやかな酸味とシャリシャリした食感、そしてほのかな甘味。青梨の代表品種。全国の生産量の約半分を鳥取県が占めており、正に鳥取の代名詞。前田農園でも出荷の半分以上を占めています。
20世紀梨に関してはこちら

新甘泉“9月上旬〜9月中旬。鳥取県が特許を持ち、県外では栽培できないので入手困難。とにかく甘く、近年大人気の赤梨です。
新甘泉に関してはこちら

あきづき”9月下旬〜10月上旬。日本農業新聞果物ランキングの梨部門で1位を誇る。他の果物を入れても4位。「梨の完成形」と呼び声の高い赤梨。
あきづきに関してはこちら

新高(にいたか)”10月上旬〜10月下旬。平均450g〜500g、1kgのビッグサイズもある赤梨。

(しんこう)”10月下旬〜11月上旬。平均500g前後の大玉の赤梨。

意外!冬に旬を迎える梨もあります。

王秋(おうしゅう)”11月中旬〜来春1月。貯蔵性が高い赤梨で、冷蔵庫で保存すれば3ヶ月以上持つといわれています。

新雪(しんせつ)”12月上旬〜来春2月。こちらも貯蔵性がよいため、収穫は年末に終わりますが、販売は2月までされます。

和梨は追熟させて食べる果物ではないので、収穫時期=食べ頃です。いろいろな梨を追いかけて、お気に入りの品種をみつけてみてはいかがですか?

お客さまへの思いを込めた梨作り/味果園(みかえん)岡部純雄さん

初代より100余年 おいしい梨をたくさんの方へ

秋の味覚と言えば梨。シャキシャキとした食感と、さわやかな甘みのある果汁が魅力です。鳥取砂丘からほど近い「ふくべ梨狩街道」には約30軒もの梨狩り園が並び、秋になるとたくさんの観光客で溢れます。「ふくべ梨狩り街道」で最大規模を誇る「味果園」では、二十世紀梨をはじめ、新甘泉や新興梨など20種類以上の梨を作っています。

初代から100余年、「味果園」4代目の岡部純雄さんは「一人一人の顔が見え、直接意見が聞ける」と、直販のみで営業しており、お客さんの声を大切にしています。最近では、全国各地からのお客さんに加え、香港・韓国・中国などのお客さんも多く、海外の方も梨狩りを楽しんでいます。

雨の日も濡れない梨狩り お客さまの立場から

濡れながらの梨狩りでは、せっかくの楽しみも半減す。雨の日でも、お客さんが濡れずに梨狩りができるようにと、味果園では開閉式のビニールハウス「雨よけハウス」があります。開閉式なので、晴れの日はさわやかな秋風を感じながら梨狩りができます。また、トイレをウォシュレットにしたり、駐車場を整備したりとお客さんの立場に立った設備投資と接客を心がけています。

“基本にコツコツ”がお客さまの喜びに

実りの秋に果汁溢れるおいしい梨。その陰には、梨農家の1年間の地道な作業があります。「味果園」では、20種類以上の梨の収穫が終わる12月から3月までは、剪定(せんてい)と棚付けが行われます。樹形を整えながら余分な枝を切り落とし、まんべんなく太陽が当たるように果樹棚に枝を結びつけていきます。「冬の作業を地道にコツコツと、基本に忠実に行うことが大切なんです」と岡部さんは言います。

4月に一斉に梨の花が咲き誇ると人工交配が行われ、実がつくと摘果が行われます。梨は1カ所に8〜10個の実がなるため、その中から形のよいものや大玉になりそうなものを選んで間引いて1個にします。そうして選ばれた梨に袋を掛け、傷や害虫から梨の肌を守ります。梨の成長に合わせて「小袋」と「大袋」の2回、袋駆けが行われます。

こうしてようやく収穫の時期を迎えるのですが、年間を通して休む間もなく、地道な作業で梨作りがされています。
良い梨を作ってお客さまに喜んでもらいたい。そんな梨農家の思いが、秋の味覚を運んでくれるんですね。

身も甲羅も使って!絶品松葉ガニの炊き込みご飯とお味噌汁

身も甲羅も使って!絶品松葉ガニのレシピ

松葉ガニといえば鳥取。鳥取市の宮本商店さんから届いた旬のカニを使った贅沢な2品の作ってみます!

材料

1.カニの炊き込みご飯(4人前)

  • 松葉カニ・・・2匹
  • お米・・・3合
  • 酒・・・大匙3
  • 醤油・・・大匙3
  • だしの素・・・小匙2
  • 水・・・600ml弱

2.カニの殻入り味噌汁(4人前)

  • 1で身を取り出した甲羅
  • 酒・・・小匙2
  • 味噌・・・大匙4
  • 水・・・800ml
  • だしの素・・・小匙2
  • ネギ、ワカメ、豆腐などお好みで

カニの炊き込みご飯とお味噌汁の作り方

カニの炊き込みご飯

カニの炊き込みご飯の作り方

1)まずはカニを蒸します。茹でるより蒸すほうが美味しさを閉じ込めておけるそうです。

①カニを節と節の間も気にしながら水洗いします。
②旨みが逃げないように裏側にして15分ほど蒸します。

甲羅が鮮やかな赤になって美味しそうな蒸し蟹の完成です。

松葉ガニレシピ

2)お米を洗ってあげておきます。

3)荒熱をとってから身を取り出してほぐします。

松葉ガニの炊き込みご飯

4)ジャーにお米、酒、醤油、だしの素、水、ほぐしたカニを入れる。

松葉ガニのレシピ

5)最後に中身を取り出した甲羅を乗せ、いつも通りご飯を炊く。甲羅の中の取りきれなかった味噌がいい味を出してくれます。

松葉ガニの使い方

カニの殻入り味噌汁

カニの味噌汁

1)鍋にカニの殻、水、だしの素、酒、具材(豆腐は味噌の後)を入れて火にかける。

カニの味噌汁の作り方

2)具材に火が通ったら味噌を入れる

磯の香りたっぷりのご飯とお味噌汁の完成

鳥取松葉ガニのレシピ

甲羅や殻からでた出汁がたっぷりの、磯の香りたっぷりのご飯とお味噌汁の完成です。生の状態で手に入るのならば刺身にしてもとっても甘くて美味しいですし、これからの季節はカニ鍋にして家族で食卓を囲むのもいいですね。色んな食べ方を楽しめる松葉ガニ、是非ご賞味ください。

取りこぼしなし!茹で松葉ガニを上手に食べよう

ハサミでストレスフリーに

冬の味覚、松葉ガニ。毎年リピートする方がいる一方、身の出し方がわからない、食べるのに手間がかかる…と、なかなか手が出ない方もいるのではないでしょうか。

殻の固い松葉ガニほど身の入りが良いと言われています。でもコツをつかめばその固い殻からも身を上手に取り出すことができます。ポイントは食べやすさを考えて切り込みを入れることです。料理やさんでは切り口がきれいになるので包丁を使いますが、家庭でならハサミがおススメです。カニ用のハサミは力が入れやすく、大小のサイズがあります。大きなものは解体や銅の部分に、小さくさきっぽが丸いものは細い脚の部分に使いやすいです。100円ショップでも販売していますので購入してはいかがでしょうか。

道具

産地直送の茹で松葉ガニを購入したら、以下の手順でお試しください。意外と簡単ですよ。

胴体をさばいて絶品味噌を取り出す

カニは胴体、脚、爪(ハサミ)大きく分けて3つの部位に分かれています。この部位を解体し、中から身を取り出しやすいように切り込みを入れます。茹でガニは脚だけではなく、胴体の中に詰まっているカニ味噌も絶品です。カニ味噌は身を絡めて食べたり、酒を入れて溶かして飲むのもおすすめです。味噌はこぼさないように取り出しましょう。

マツバガニ 

1.まず胴体と脚を切り離す。

付け根にある柔らかい関節部分にハサミを入れる。

 足解体

2.腹側にある三角の部分(ふんどし)を外す。

ふんどし解体

3.そこから胴体を半分に切る。

胴体半分

4.カニ味噌が流れないように甲羅を下にしたまま胴体を取り出す。

胴体解体

5.甲羅に残っている内臓等を取り除き(内側付着する薄皮は食べられる)

 胴体についているカニ味噌を甲羅に出す。

カニ味噌

6.ふんどしにも味噌がついているので甲羅に出す。

このように甲羅の中に味噌だけを取り出したら、そのまま食べても、また、ほぐした身やお酒を入れても美味しくいただけます。

子どもも食べやすい脚の切り込み

固い殻に事前に切り込みを入れておけば、食べやすく、子どもも手を借りずに一人で食べることができます。脚から身を取り出すときはカニスプーンやフォークを使うと便利です。食べることに集中するために下準備をしておきましょう。

7.胴体から食べれない部分を取り除く。

エラを一本ずつ根元から外す。薄皮、あごも外す。脚の付け根にあるガニを取る。

足付け根解体

8.殻をむきやすくするために脚の関節で切り分ける。

足切り分け

9.太い脚は立てて包丁で半分に切る。

細い脚も同様にまたは両側面にハサミで切れ目を入れる。

足縦半分足縦割り

10.親爪を脚から外す。爪の可動部分の根元に切れ目を入れる。

爪根本

11.親爪の下の脚は両サイドにハサミで切り込みを入れる。

爪下サイド

12.親爪もハサミで両サイドに切り込みを入れて殻を外す。

爪サイド解体13

これで脚の殻から身を取り出しやすくできました。さらに胴体の身を取り出しやすくするため切り込みを入れます。

13.胴体を水平方向に切る。

爪側面

14.中の身が現れる。脚の付け根の部分にはたくさん身が詰まっているので別の器に取り出すか、甲羅の中の味噌と和える。

切り込みを入れたカニと甲羅に入れた味噌をお皿の上にならべ、一人一人のカニスプーンを用意しましょう。身の取りこぼしを最低限に抑えて、しっかりとした身と奥深い味わいを、あますことなく堪能してくださいね。

盛り付け

松葉ガニのオススメは、やっぱり味噌!生で食べる?茹でて食べる?

カニ味噌って?美味しいカニを市場で選ぶコツは?

松葉ガニ2杯

冬といえばカニ!そしてカニ味噌が大好き!という人は多いのではないでしょうか?そんなカニ味噌について色々調べてみようと思います。

そもそも、カニ味噌とはなんのことでしょうか?カニの脳みそ?と思う方もいるかもしれませんが、実はカニの内臓です。身も味噌も新鮮で美味しいカニの選び方ですが、カニは脱皮してから時間が経っていて、重さのあるもの、が身がしまって美味しいと言われています。

では、どうやって脱皮してから時間が経っているかを判断するかというと、

・黒いつぶつぶが甲羅についている

・触ってみて甲羅が硬いという2点です。

松葉ガニ1杯

黒いつぶつぶは、カニビルの卵で、これがたくさんついていると脱皮してから時間が経っていると判断されるそうです。触ってみて甲羅が硬い、も同じですね。脱皮したては柔らかい甲羅ですが、年月を経て硬くなっていきます。また、味噌の色は黄色だったり緑だったり、オレンジだったりしますが、カニが食べたものなど育った環境によって変わるそうですよ。

カニ味噌は生で食べる?茹でて食べる?

生で食べる

そもそも、味噌は生で食べれるものなのでしょうか?結論から言うと、食べられます!しかし、「鮮度の良い」ものにしましょう。スプーンですくって、そのまま食べるだけでふんわりとした甘さが口いっぱいに広がります。

焼いて食べる

弱火でじっくりと火を通して、水分が飛んでトロトロの硬さになって来たら火を止めて完成です。

日本酒を入れて飲む

味噌を食べ終わった後の楽しみは、日本酒を入れて甲羅酒を作ること。甲羅酒を作るときは、味噌を食べ終わって、甲羅を熱してから入れること。そうすることで、生臭くなることを防げます。

茹でて食べる

一般的に身近で食べられるカニ味噌は茹でられたものが多いのではないでしょうか?パスタに入れたり、甲羅ごと作るカニグラタンにしても美味しいですね!

カニ味噌が流れないように茹でる時のコツ

茹でて食べる場合、茹で方によっては味噌が流れ出てしまう可能性があるので、カニ本体の茹で方から気をつけなければいけません。

用意するもの

  • 塩(4%)
  • カニがすっぽり入る鍋
  • 輪ゴム(足を固定するため)

①カニをたわしで洗って汚れを落とす。

松葉ガニ鍋

②水を沸かしてカニを裏返して入れる。

③15~17分ほど茹でます。小ぶりのものは8~10分程度です。

④茹で上がったら、揺らさないようにとりだして、冷まします

松葉ガニ味噌

裏返して鍋に入れることと、揺らさないようにして取り出して冷ますことが、味噌を流れ出ないようにするために大事なところになります!

いかがでしたでしょうか?コツを活かして、カニも味噌も美味しく頂きましょう!

はずれナシ!美味しい梨の見分け方

赤梨と青梨どちらが好みですか?

青梨と赤梨

梨には青梨と赤梨の2種類あります。青梨は「二十世紀」のような果皮が 緑色。糖度はやや低く酸味があり水分が多く、歯ごたえがあります。赤梨は「豊水」や「幸水」など。果皮が茶色で糖度が高いのが特徴です。

近年、西日本では酸味と甘みを兼ね備えた青梨が好まれ、関東圏では甘い赤梨が好まれる傾向にあります。あなたはどちらの梨がお好みですか?

おいしい梨の見分け方は、“太陽の恵みを浴びた証”

青梨と赤梨

美味しい梨を選ぶ秘訣を鳥取の梨農家、前田さんに教えていただきました。

果皮の色味が濃いものを選びましょう。

青梨の見分け方

青梨はより明るい黄みがかった緑が甘み酸味のバランスが良いです。

赤梨の見分け方

また赤梨はより黄色く赤褐色であるものが美味しいです。

赤梨の見分け方

“ツブがたくさんあるものが美味しい”といわれますが、これは袋掛けをするものは点が目立たなく、しないものは点が大きく目立つからです。つまり後者がお日様を浴びていることになります。

前田さんは果色や品種の特性、過去のデータで収穫時期を決めています。大きさ、重さでは判断つきにくく、美味しい梨選びには色に注目するのが一番のようです。

知っていますか?梨のおいしい部分。

美味しい梨の見分け方

軸の下であるお尻の部分が甘い傾向にあります。穴の部分が元気に張っている、お尻がふっくらしているものがお勧めです。頭からかじり味を比べてみてください。

また冷やして食べた方が甘み成分が増し、果肉が引き締まるので美味しいです。保存するときには梨を新聞紙で包み、ビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れておきます。では!キリっと冷やした梨で秋のデザートタイムを楽しみましょう!

高品質を保つために〜 カニの選定基準はこんなに細かい!

選定基準は80種類!?

松葉ガニタグ付き

鳥取県は、カニの水揚量日本一!日本全国の約45%の割合を占める一大産地なんです。ハイブランドのズワイガニの雄「松葉ガニ」、脱皮したての松葉ガニ「若松葉ガニ」、ズワイガニの雌(つまり松葉ガニの雌)を「メガニ」と呼ぶなど、状態によって細かな名称に分かれます。

松葉ガニセリ

それらのカニは高品質を保つために、種類ごとに厳しい選定基準が設けられています。その基準には「より上質な、より美味しいカニを届けたい!」という、漁師さんたちの強いプライドが感じられます。ただ大きいだけでは美味しいカニとはいえません。詰まっている身と味噌の重量のバランスがサイズに見合っているかが大切です。水揚げされたカニは全て形や色が整っているわけではありません。まず種類で分けられ、さらに同じ種類の中で、大きさ、重さ、形によって階級が分けられます。

松葉ガニ裏松葉ガニ裏並び

さらには色が異なるもの…「ウスカケ」「オオヤケ」「クロ」や、中身が少ないもの…「ブワ」、足が欠けてしまっているもの、一度欠けた足がまた生えてきて短い足があるもの、キズもの…などなど…細かに選別され、ランク別に分けられます。これらの選定基準はおよそ80種類ほどにおよびます。その後、長年の経験と確かな目を持った仲買人たちが競り落とすのです。

タグはプライドの証

カニには、市場に並ぶ前に、漁から戻ってきた船がタグをつけます。そこには漁港と船の名前が記されています。水揚げされる漁港の名称は大変重要です。

松葉ガニタグ付け松葉ガニ裏タグ寄り

「松葉ガニ」は日本海の丹後半島から島根県沖の限られたエリアで生息している「ズワイガニ」のことです。「ズワイガニ」は一般的には日本海全般に生息しているのですが、このエリアは地質やプランクトンの種類によって特に上質のカニが育ちます。つまり「松葉ガニ」は水揚げされる漁港が限定されているのです。漁師さんは一つ一つ厳しい目を持って選別し、甲幅が11cm以上の大型のものを選び、正真正銘、鳥取県産品質の証であるタグを付けて出荷します。そして鳥取県内の水揚港である鳥取港、網代港、境港の3ヵ所に集約され、競りにかけられます。

選定基準を磨き、さらに品質を高める

競り場はスピード勝負です。たくさんのカニが並ぶなかでより早く美味しいカニを見抜き、仲買人は鮮度が高いうちに手に入れなくてはなりません。たくさんのカニを見て培われた、漁師、競り人、仲買人の厳しい目により見抜かれた品は細心の注意を払って流通されています。

例えば、1枚の身入りのよい大きなカニは「たてガニ」と呼ばれて、1枚ずつ扱われますが、小さいものは箱単位で、1箱の中に何枚入っているという扱いとなります。特に階級の高いものは、鮮度を保つために水をはったケースに入れられた状態で競りを行います。細かな選定基準を基に三者が連携し合い、品質を高めています。

松葉ガニ選別

平成27年には「松葉ガニ」のさらに上のブランドも生まれました。「特選とっとり松葉ガニ五輝星(いつきぼし)」です。通常の「松葉ガニ」以上の5つのトップ基準が設けられ、それをクリアーした希少価値の高い(全体の1.5%に満たない希少性!)カニです。その大きさは甲幅13.5センチ以上、重さは1.2kg以上で130万円の競り価格のものも出ました。これには網代、賀露、田後、境港、境港魚市場(株)の5か所のプロの目利き人が選定基準を統一し、選定しています。このように漁業関係者は上質なカニを届けたい思いを基に、それぞれが信頼し合い、品質向上へ意識高く取り組んでいます。

佐治の町を守る「たにがみ農園」

わたしたちは「梨のお医者さん」

鳥取市佐治町で3代にわたって続く「たにがみ農園」の歴史は、昭和23年、当時くわ畑だった場所に植えた15本の梨の苗からはじまります。今では「あっちの斜面も、こっちの斜面も、全部うちの梨です。」とおっしゃるほどに広がった梨園。案内してくださる3代目の雄亮さんの車に乗り込むと、あっという間に山の中へ。

左右に曲がりながら山をぐんぐん登っていくのがわかります。「こんなに高い所にあるんですか?」半信半疑で降り立つと、想像以上に急な斜面に、想像以上の数の梨の木がぎっしりと並んでいました。「斜面が急だから水はけが良くて、陽も良く当たるから木もどんどん上に伸びて、美味しい梨ができるんですよ。」2代目の正樹さんが作業の手を止めて話してくださいました。

梨の生産は、剪定・受粉・摘果など、夏場の収穫期以外にも1年中休みなく世話が必要です。中でも袋がけが2回必要な「20世紀梨」には手間がかり、足場の悪い斜面での作業はとても大変です。収穫を終えた冬は、梨の木の様子を見ながら花芽を剪定します。「一本一本3年先まで想像しながら剪定するんですよ。本来1メートルほどの枝に8つくらい実がなるところ、木の状態によっては花芽を減らして負担を軽くしてやったり…」まさに“梨のお医者さん”です。

家族のチームワークこそが「たにがみ農園」の強み

ひと昔前まで佐治町には300世帯もあったという梨農家も、今では60世帯ほどに減ってしまいました。「どこの梨農家も皆、子どもの世代に強く勧められるわけではないよ。1年中、天候や梨の生育に合わせた生活になるからね。それに、梨は袋がけとか細かい作業が多くて女性の仕事量が意外と多くて大変なんだ。」と正樹さんはおっしゃいます。

「たにがみ農園」は繁忙期には人の手も借りながら、ご家族で続けてこられました。「大変ではあるけど、その辛さを子どもたちには伝わらないようにしてきたからかなあ。」と笑う正樹さん。当然、昔は梨農家の子どもも多く、雄亮さんは中学の卒業アルバムに「友達と二人で梨農家になる!」と書き残したそうです。

しかし、実際に梨農家を継いだ友人は一人もなく……「同世代って呼べる仕事仲間はいないんですけど、頑張りますよ。」と、完全な世代交代を目前に控えた3代目の決意を語ってくれました。また、「たにがみ農園」のホームページからもご家族の暖かい雰囲気が伝わります。

それもそのはず!ロゴマークなどのかわいいイラストを描いているのは娘さんなのです。今は離れて暮らす娘さんも「たにがみ農園」を遠くからサポートしてくれているというわけです。「私が生産部長で、息子は販売部長。娘が広告部長で、妻は加工部長、ってとこかなあ?」正樹さんが「加工部長」と呼ぶ奥様は、梨をつかったお菓子の生産をご担当。梨のジャムやシフォンケーキなど、道の駅でもお土産として人気を集めています。

佐治の町・未来の子どもたちをも守っていく

佐治町は「五しの里」と呼ばれ、「梨・和紙・話・石・星」に恵まれた町です。佐治町には、農家さんなど一般の家庭に宿泊し、「五し」に触れる様々な体験ができる民泊事業があります。谷上さんのご自宅も民泊の受け入れに協力されています。「今の子どもたちの生活は土と離れすぎていて、かわいそう。これじゃ生きる力が育たないですよ。」とおっしゃる正樹さんは、民泊にやってくる小・中学生たちに、梨の袋がけ体験や、山の植物、畑の野菜に触れる機会を提供しています。

民泊事業に積極的に関わる雄亮さんは、佐治の町を案内してくださいました。自分の暮らす町の魅力を真剣に伝えていける若者が、今どれだけいるでしょうか。雄亮さんが「たにがみ農園」だけてなく、佐治町にとっても“期待の星”であることを実感しました。これからも「たにがみ農園」は梨作りだけでなく、佐治の町、そして未来の子どもたちをも守り続けていくことでしょう。

簡単で美味しい!「ねばりっこ」でつくる「麦とろごはん」

ご存知ですか!? 鳥取県産の長芋「ねばりっこ」。

鳥取ねばりっこ

「ねばりっこ」という長芋をご存知ですか?鳥取県がナガイモの花粉をイチョウイモに交配して独自に育成した長芋です。同じく鳥取の長芋砂丘ながいもと比べても、粘り気が強く、肉質が緻密で折れにくいのが特徴です。

鳥取のねばりっこ

そもそも長芋って!?山芋の種類をおさらい。

といっても、いも類は種類が多く、名前と形が一致しない方も多いはず。「ナガイモ」とは、「山芋」のなかの1種なのです。「山芋」はイモの形により3つの品種群に分かれています。

ナガイモ

長いものでは1メートルにもなる。水分が多く粘り気が少ないためシャキシャキとした歯触りをいかしてたたいたり、千切りにしたりして食べるほか、つなぎとしての使われることもあります。

イチョウイモ

いちょうの形、手のひらの形をした平たい山芋で、粘り気が強いため、出汁や調味料でのばしてとろろとして食べることが多い。

ヤマトイモ

握りこぶしのような球形の山芋。山芋の中でもっとも粘りが強く、肉質も良いことから、高級食材とされ和菓子などにも使われる。

「ねばりっこ」でつくる「麦とろごはん」

ねばりっこ下処理

▲まずはねばりっこを下処理。ピーラーを使えば簡単!すりおろすときの持ち手部分を残して皮をむきます。

ねばりっこ

▲すり鉢のなかで「ねばりっこ」をぐるぐると回しながらすりおろします。

麦とろごはん

▲あたたかい麦ごはんに、すりおろした「ねばりっこ」をかけます。岩のりとわさびを添えてできあがり!

さすが! ナガイモのように水っぽくはなく、イチョウイモのように硬過ぎない。だから出汁や調味料でのばす必要もなく、醤油を垂らすだけでイモの風味をしっかり感じる「麦とろごはん」ができました!