春が来た!アスパラの美味しい茹で方

柔らかくて美味しい旬のアスパラの選び方と保存法

バーベキューで焼いたり、炒めたり、スープに入れたり、サラダに乗せたり・・・アスパラは、幅広い料理に使われますね。4~6月が旬のアスパラガス。通年見かけることが多くなってきましたが、やっぱり旬の時期のアスパラは柔らかく、味が全然違います!

特に美味しいアスパラの見分け方ですが、茎が太くてまっすぐなもの、また穂先がぎゅっとしまっているものがおススメです。乾燥していたり、持ってみてしんなりしてしまっているものは避けましょう。

アスパラ

買った後は、切り口を改めて一度切り、切り口に濡れたキッチンペーパーを巻きます。そしてビニール袋に入れ、立てて保存します。

アスパラをより美味しく食べる下処理・下茹で

アスパラの根元を取る

アスパラの根元

アスパラには、固い根元の部分があります。根元から3~4cmのあたりを両手で持ってポキッと折るか、包丁で切り落とします。

アスパラのがくを取る

アスパラとピーラー

アスパラの根本を3-4cmをピーラーで軽く皮を剥きます。

アスパラのがくを取る

また、三角の葉のようながくという部分もピーラーで取り除きます。

そうすることで、固い繊維の部分が取り除かれて、口当たりがよくなります。

お湯をわかす

そしてフライパンに塩と水を入れて沸騰させます。

アスパラを茹でる

フライパンを使うことでお湯の節約にも、時短にもなります。また、塩が入ることで下味がついて美味しくなります。下処理をしたアスパラを入れます。1分茹でて、あとは余熱で熱を通します。太いアスパラは1分30秒くらいと時間を調整するといいでしょう。
コリコリとした触感が残りながらも食べやすい口当たりになります。

多く買った場合は茹でた後に冷凍保存!

安くて多めに買ったり、もらったりしたときは冷凍保存をおススメします。生のまま冷凍させてもいいのですが、解凍した後の触感がグニャグニャしてしまいます。せっかくの触感を楽しむなら茹でて使いやすいサイズに切ったものを冷凍し、使う分だけ使えば便利です。

茹で終わったらすぐ水に入れて冷やし、キッチンペーパーなどで水気をきって冷凍させましょう。いかがでしたか?これからアスパラが美味しい季節、いろんな料理にアスパラを使って春を感じてくださいね。

アスパラ料理

文・写真 ひださとこ

みかん品種学<春編>せとか、はるみ..春に登場するみかんの代表品種

春のみかんたち

今日はとても暖かな一日でした。花粉に悩まされる時期でもありますが、少し暖かい風が吹くと、春の賑やかなみかんたちのことを思います。
そうです。
「みかんは冬!」と思いがちですが、掛け合わせの品種はまさに「春のみかん祭」!ここ数年の柑橘ブームで、春の品種もお茶の間に顔を出すようになって来ました。

え?春のみかんをご存知ない・・・??そんなあなたの為に、花開くように次々と登場する春の柑橘をご紹介します。

せとか、はるみ..春に登場するみかんの代表品種

せとか

最近、せとかブームが来てますね!デパートなどで買うと、一つ500円くらいしたりします。一袋ではなく「一つ」で、500円です…。高い!!でも、美味しい!!
そんなせとかが今大人気。皮が薄く、じょうのう(薄皮)とぴったり貼り付いているので、手で剥くのは少し困難ですが、手でも剥けます。面倒な方はナイフカットで。
この大人気のせとか、実はとても複雑な掛け合わせで作られています。清見オレンジに、アンコール(アメリカ生まれの高級柑橘)を掛け合わせ、更にマーコット(やはりアメリカのオレンジ種)を掛け合わせて作られました。味は、とにかく濃厚な甘味と爽やかなオレンジの香り。食感は繊細で、文句無しの「優等生」と言った感じです。

はるみ

知る人ぞ知る、はるみちゃんファンは結構いるんです!平成っ子はるみちゃん。春柑橘の母、清見オレンジと、ポンカンの掛け合わせ。とにかく、食べた人の反応は「美味しい~~~♡」果肉の粒がしっかりしていて食感があり、噛むとじゅわーっと果汁がたっぷり!手で剥けるので、お手軽。お弁当にひとつ乗っけて行くのも良いですね。

「はるみ」という名のみかんで春が来た!

はるか

来ました、ツンデレちゃん。
見た目レモンのような淡い黄色で、第一印象は「酸っぱそう・・・。」けれど柑橘の中でも一番と言っていい程、酸味はありません。優しい甘さに、思わず目をつぶってうっとりしてしまいます。はるかは、日向夏を種から育てたもの。見た目はとても良く似ています。けれど。日向夏は酸味もしっかりとした品種なのに、はるかは全く酸味がない。まさに、ツンデレみかんなのです。

見た目は酸っぱそう?春のみかん「はるか」

不知火

春みかんの品種

「デコポン」の名前で親しまれている柑橘ですが、実は本当の名前は不知火といいます。最近人気急上昇の不知火。実は、はるみと同じく、清見オレンジと、ポンカンの掛け合わせなのです。親が同じなのに全く違う品種ができるって不思議ですね~。でも、人間も、同じ両親から全く性格の違う兄弟が生まれたりもしますから、そういうこともあるのでしょうね(笑)とっても優しく包容力のある甘さ。酸味は少なく、ほんのりさわやかなオレンジの香りが絶妙です。皮は比較的厚めですが、手で剥くことも出来、じょうのう(薄皮)もやわらかいので、ナイフを使わずに食べることが出来ます。とにかくジューシーで凝縮された美味しさ!これは間違いなく美味しく食べられる柑橘です。

デコポンと不知火ってどう違うの?

まだまだ続く春みかん

今回ご紹介した品種は人気者ばかりですが、実はほんの一部。にぎやかな春の柑橘シーズン、ぜひ色々食べ比べてお楽しみ下さい!
桜の咲く、その先まで、まだまだ春の柑橘をご紹介して参ります。

かじやま農園で春の味覚「たけのこ」を収穫!/広島・広島市 鍜治山直樹さん

たけのこの旬!春の訪れ

さくらの樹がピンク色に染まるころ、土の中で、たけのこが大きく育つ時期を迎えます。広島県広島市のかじやま農園さんでは、3月中旬からたけのこの収穫がはじまり、3月下旬~4月初旬にかけて、たくさんのたけのこが収穫されます。たけのこにとって、秋の長雨は恵みの雨となり、今年のたけのこは、すこしスタートが早くなっていると、鍜治山直樹さんが教えてくれました。

かじやま農園さんでは、直樹さん、父親の正照さん、兄の政隆さんをはじめ、ご家族いっしょにたけのこの収穫作業を行います。曾祖父の代からもう100年以上続くたけのこ農家さん。広島市内にある住宅街からほど近い場所にあり、背の高い竹林の木陰がある、心地よい空間が広がっていました。

たけのこ

たけのこは雨が降ると、「雨後のたけのこ」と言われるように、雨が降るたびに成長が早くなります。今年は砲丸型という、下がずくっとした形のものが収穫されており、土の中の栄養分が多く根元が太い形となっています。この形のものが収穫される年は、収穫量も期待できるそうです。

かじやま農園さんでは、主にたけのこは水煮にして加工品の状態で出荷しています。竹林の近くの作業場で、釜にお湯をわかしておき、掘ってきたらすぐに釜でゆがく。そして皮をむいて形を整えたものを、一斗缶の中に入れ、きちんと缶詰(真空)にしておきます。必要量だけパックに加工することで、美味しい状態のまま、年中供給できるようにしています。

たけのこの収穫を見せてもらいます!

直樹さんは日本農業経営大学校の1期生として農業を2年間勉強をしました。卒業後、実家で農業を始めて3年が経ち、少し自分なりのスタイルが整ってきたとのこと。農業がどんどん楽しくなってきているそうです。

「1年目は、がむしゃらに働いていました。2年目から、すこしずつ外に出ることも増え、そこで出会った農業の仲間から声をかけてもらえるようになって、活動の幅が広がっています。」

たけのこ堀り

竹林に移動し、たけのこの収穫風景をみせていただきながら、たけのこのことをいろいろと教えていただくことにしました。たけのこを収穫する竹籠はとても大きく、たけのこが収穫され、次々と中に入っていきます。

1本の竹から、毎年たけのこが収穫されるわけではなく周期があります。親の竹は3年目にたけのこを出します。そして、その次の年は休むのが、たけのこの自然の原理。しっかり生え「出る、休む」を繰り返すので、そのサイクルに合わせて、人の手で整えていきます。見分け方のひとつが笹の状態。しっかり生える竹は、笹の先がしっかり垂れて真っ青になっています。

鍜治山直樹

休ませる竹は、笹の先の方が黄色になるので、5月頃に全部笹を落としていきます。6年ぐらい経過した竹は、働きが悪くなるので、7年~8年ぐらいで間伐しチップにして、竹林や畑の堆肥に利用するそうです。

たけのこの収穫風景

土の表面がすこしひび割れて、盛り上がっているところを探します。ちょっと違和感があるところを足で確認しながらたけのこを見つけます。表面をすこし掘ると芽が見つかります。

たけのこ堀った筍

専用の鍬(くわ)で、やさしくたけのこの芽の周りを軽く掘って、穂先の形を見て、その下のたけのこの位置をイメージして、根元にめがけてまっすぐな鉄の棒を刺し、いっきに根を切ります。持ち上げると、大きなたけのこが姿を現します。

たけのこ豆知識1
たけのこは、穂先が土の中にあると黄色で、たけのこのアクが少ない。土から顔を出して、日にあたった穂先は緑色になり、徐々にアクが出てくるもの。

たけのこ豆知識2
掘ってすぐにタケノコをかじると!トウモロコシのような、梨のような香りがして、甘みがあります。食感はシャキシャキとしています。後味に、たけのこ独特の味が口の中に広がります。

かじやま農園

かじやま農園さんの食育活動

かじやま農園さんでは、たけのこ以外にも畑で野菜とさつまいもの苗や玉ねぎの苗を育てながら、近くの保育園や幼稚園の芋ほりの食育として年間2,000人ほどの受入をしています。

近くの小学校の子どもたちには、さつまいもの植え付け~草取り~収穫までの一連の作業を経験してもらっています。その子どもたちが毎年11月頃に小学校で、ありがとう集会とかを開いてくれていると、やさしい笑顔で話す直樹さんの姿から、この地域で暮らす時間を大切にされている様子が感じ取れます。

幅広く食に携わっているかじやま農園さんは、ご家族で力を合わせて、これからもずっと地元のみなさんの食をつないでいくことでしょう。

新じゃがは皮ごと蒸す! 「野菜用たわし」と「簡易蒸し器」のすすめ

新じゃがの季節到来!

「新じゃが」の文字を発見!思わず手が伸び、ラベルに目をやると「長崎産」の文字。今年もまた「新じゃが前線」が南から北へゆっくりと動き始めたようです。2月あたりから九州エリアのものが店頭に並び始め、3、4、5、6月と順次北上していきます。今年は「新じゃが前線」を追いかけながら、味わい尽くしてみませんか?

新じゃがは皮ごと蒸すのがおすすめ

皮ごと食べられるので気軽に調理できるものの、加熱時間がある程度かかる新じゃが。
そこで、「とりあえず皮ごと蒸しておく」ことをおすすめします!蒸したじゃがいもが冷蔵庫にあれば、サラダや汁物に加えたり、ベーコンなどと一緒に炒めたり…スピードメニューにも新じゃがが活躍します!

新じゃが

▲【前線のスタートは「長崎産」】

となりに並んでいるのはシュロでつくられた「野菜用のたわし」。
「野菜用のたわし」は野菜の香りと旨味がつまった皮を傷つけることなく土を落とせます。

野菜用たわし

▲ 【やさしくこすって洗います】

ザルと小皿でお手軽蒸し器

お手軽蒸し器

▲ 【蒸し器がなくても大丈夫!】

手持ちの調理器具で簡易蒸し器ができるんです。まずは、大きな鍋と中に収まるザル、高さ 1〜2センチの小皿を準備します。そして、鍋底に小皿を伏せて、上にザルを置きます。鍋のフチからザルが浸らないくらいまで水を加えて準備 OK。

新じゃがをたくさん蒸す

▲【とりあえずたくさん蒸しておく!】

小ぶりな新じゃがはそのまま、大きいものは半分に切り、ザルに並べて火にかけます。やかんにお湯を沸かしておき、途中様子をみて湯を足して、強火で 20 分ほど蒸し、箸がすっと通ればできあがり。野菜用のたわしがあれば、皮付きの野菜がとても身近になります。小さな道具ひとつで、食卓に新しい風が吹きますよ。

春の野山にでかけよう!山菜についてあれこれ

山菜探しに行ってみませんか?

3月下旬ぐらいから気候が春に向かって暖かくなっていき、「ツクシ」が土手や河原で見つかります。またゴールデンウィーク頃になると山のあちらこちらで、「わらび」や「ぜんまい」が顔を出しています。
これからさわやかな5月、こうした山菜採りに山に出かけてみるのもいいかもしれません。ただ野草の中から、どれが山菜なのか見つけるのが難しい場合もありますので、山菜の基礎知識をつけていくと採取するときにわかりやすくなりますよ。

ゼンマイにワサビ、山菜いろいろ

現在、日本に分布している植物のうち、山菜と呼べる植物は何種類あるかご存知ですか?実は300数種類ほどあります。みなさんは「山菜」というと何を思い浮かべますか?この中からみなさんがよくご存じのもの3つ挙げてご紹介していきたいと思います。

山菜

まず、「ツクシ」。ツクシは日当たりのよい土手や河原などでよく見つかります。またシダ植物の仲間で、胞子を飛ばして増えていきます。よくツクシの子どもがスギナ?といいますがあながち間違いではありません。実は地下茎でつながった同じ植物です。ツクシは胞子を飛ばした後枯れ、そのあとにスギナが出てくるのです。スギナには花がなく、その花のような役割をしているのが「ツクシ」だと考えるとわかりやすいでしょう。スギナは乾燥してお茶になります。
またツクシは頭と「ハカマ」と呼ばれるぎざぎざの部分を摂って、醤油やみりんなどで味付けし、佃煮などにするとよいでしょう。

次に「ゼンマイ」。ゼンマイは山地の中でも、少し湿り気があり、どちらかというと日当たりがあまりよくないところに生えています。特徴の一つに、渦巻き状の部分が、昔のお金のように見えることから「銭巻き」がなまり、「ゼンマイ」になったといわれます。調理する際は渦巻きが小さいうちに摘み、綿と葉を取り除きます。その後茹でてあく抜きをし、天日で乾燥させてから食べます。

もう一つ「ワサビ」をご紹介しましょう。これは澄んだ湧水が出るような山地の中や、渓流の近くに生えています。刺身などに使われる「わさび」は、根茎の部分をすりおろしたものです。わさびの葉っぱや花はすべて食用として食べられます。葉っぱは「醤油漬け」などにするとおいしいですよ。

山菜と野菜の違い

まず、「山菜」とは何か?ということですが、これは野山に「自生している」ことが山菜としてのポイントです。その中で葉っぱや花、根茎などが食べられるものを「山菜」と呼んでいます。対して野菜はひとが食用にすることを目的に、畑で「栽培」したものを「野菜」と呼んでいます。また山菜の特徴としては調理した際の「苦さ」や「アクの強いこと」があげられますが、これは人の手が加わらずに「自生している」自然そのものの風味だということがうかがえます。

山菜についていろいろお話ししていきましたが、いかがでしたでしょうか?山菜採りに行く際は、他の野草と同じように自生しているからといってむやみに採ってはいけません。また山は、人の所有地であることもありますので、山菜採りで許可されている場所なのか、また自由に入山してもよい場所なのかあらかじめ調べてから取りにいくようにしましょう。

ご先祖様が導いた4代目への道/三豊市・矢野志保美さん

家族の思いがひとつになって新たな道へ

香川県三豊市でレモンや中晩柑などの柑橘類を生産している矢野農園。経営するのは4代目である矢野志保美さんです。「柑橘を栽培する両親、祖父母の姿を見て育ち、収穫を手伝うこともあったとはいえ、まさか自分が経営することになるとは・・予想外のことでした」と話す矢野さん。6年前、お父様が亡くなられたときに姉妹で農園の今後についても話し合いました。「父が新たに手がけ始めていた圃場はさすがに手放そう・・」そんな話が出ていたところ、当時小学生だった息子さんが「それはやめて!とにかく続けてほしい!」とわんわん泣いて訴えたのだそう。そうは言っても、矢野さんはご主人の転勤に合わせて引越しを繰り返しながらの子育て中で、当時は岡山県に住んでいました。そして、家族で話し合った結果、母子で香川へ。ご主人は婿入りされ、週末は香川へ来て、農園の仕事を手伝うというかたちに落ち着きました。まさに家族一丸となって「矢野農園」の存続を決意されたのでした。

矢野

全力で駆け抜けた6年間

失意の中、農園を継ぐことになった矢野さん。お母様が亡くなられた10年前から手伝うことはあったものの、「見て学べ。自分で考えろ」がモットーの父の側でやってきたことは、本当にごく一部だったのだと気付かされます。いわゆる「農作業」と「農園経営」は全く異なる知識・技術が必要でした。周りの方に聞きながら、試行錯誤を繰り返して歩んでこられたとのことです。その頃、農業改良普及センターから「みとよ若嫁ファーム」を発足するにあたり、入らないかと声がかかります。まだまだ気持ちにも余裕がない時期で、お断りするも「新規就農者が5人以上必要だから」と言われると断りきれず、所属することに。

矢野

女性農業コミュニティリーダー塾など研修にも参加しながら農業経営の知識を学び、仲間とともにマルシェに出店するなど活動を続け、なんと今では「みとよ若嫁ファーム」の会長を任されているのです。「だまされたのよ〜」なんて笑ってお話ししてくださる矢野さん。農園を継ぐ立場も、会長の役割も、「この人に!」と思わせる矢野さんのお人柄が自然な流れを生み、さらには弛まぬ努力が積み重なり、実りに繋がっていることがわかります。

矢野矢野

父の残したメッセージ「かんきつ物語」

矢野さんが一人で農園を運営できている秘訣は「リレー栽培」。9月末に収穫する「極早生みかん」にはじまり、日南の姫、日南、田口早生、ゆら早生、石地、寿太郎、西南のひかり、べにばえ、文旦、紅まどか、不知火、はるみ、河内晩柑、メイポメロ・・5月まで順次選手交代していくのです。一部は、夏場も摘果みかんを出荷しています。こうした通年出荷できるスタイルは、お父様が残されたメッセージ「かんきつ物語」そのものなのです。お父様は生前、いつでも柑橘類がある暮らしを願い「かんきつ物語」のイメージをお孫さんたちにお話しされていたのだそう。矢野さんも知らなかった「かんきつ物語」。息子さんが泣いて残してほしいと訴えたというお話にも納得です。大学生になった息子さんは圃場の柵を作ってくれたり、頼れる存在に。戸惑いながらスタートした「みとよ若嫁ファーム」も生産・加工など女性目線のノウハウを共有し、子育ての相談もできる女性ならではのネットワークとして、今では矢野さんにとっても欠かせない大切な存在になっています。

矢野

たけのこ前線、北上中

春食材の王様、たけのこ

長い冬が終わりに近づいてくると、南から春の訪れを知らせるおたよりが届くようになりますよね。春一番が吹いたり、桜が咲いたり。そして、春ならではの食材も目にするようになります。春が来たのを感じさせてくれる食材はたくさんありますが、中でも“王様”と言っても過言ではないのが「たけのこ」です。たけのこご飯など、お料理のメインとして登場することも多いたけのこ。大好きな方も多いのではないでしょうか?

タケノコのあく抜きは重曹を使って時間を短縮!

一般的に親しまれているたけのこの種類とは?

たけのこ前線北上中

竹の種類は日本には数十もあると言われていますが、食用と食べられる竹の種類はほんのわずかです。主に日本で食用とされているたけのこの種類は、孟宗竹(もうそうちく)、真竹(またけ)、淡竹(はちく)寒山竹(かんざんちく)があります。その中で旬の時期が3月~5月と、ちょうど春の時期に出回るのが、孟宗竹という種類のもの。孟宗竹は九州から東北までの地域でしたら、どの地域でも条件が揃えば比較的育ちやすいので、たけのこの中でも一番広く親しまれている種類です。

孟宗竹は大きく厚みがあり、ふっくらとした形で、甘みがあり柔らかいのが特徴です。えぐみも少ないので、お料理にも使いやすい種類なのです。ただ孟宗竹も、他のたけのこに比べたらどの地域でも収穫できやすいとは言われていても、やはり貴重であることには変わりません。食用として食べられる種類もわずかですが、たけのこが美味しく食べられる時期というのもまたわずかだからです。

たけのこは漢字にすると「筍」と書きますが、その意味は「一旬(10日間)で竹になる」からだと言われています。それぐらいたけのこはすぐに成長してしまい、すぐに硬くなってしまったり、味も変化してしまったりするので食用には適さなくなってしまいます。孟宗竹もそれは同じなので、やはりとても貴重な食材なのです。

たけのこ前線も北上中

春の訪れと同じように、たけのこもまた南から旬の時期を迎えていきます。まずは九州地方からたけのこの旬が訪れ、中国地方、四国地方、近畿地方、関東地方、中部地方、東北地方という流れで、さくら前線と同じように、たけのこ前線も北上していくのです。春はもうそこまで来ているので、春の訪れと共に、春食材の王様と会える日もそう遠くはなさそうです。

なごりのたけのこはお刺身で、採れたては〝生で食べる〟〜臼杵農園のたけのこ掘りへ

春の味覚、フキ(蕗)。手間を省いて美味しく食べよう!

フキは茎、葉、花、捨てる所無し!

春は色々な山菜が店先に並びます。そんな中でも、フキは昔から日本人に馴染み深い山菜の1つではないでしょうか。花はフキノトウとして、茎は煮物などに葉はつくだ煮などにして昔から楽しまれてきました。今回はフキを捨てる所無く美味しく食べる方法をご紹介します。

ふきを味わう

板ずり無しでも大丈夫?皮を剥かなくても大丈夫?

フキは食物繊維が豊富で、活性化酸素を抑える抗酸化作用があります。体を中からキレイにしてくれる食べ物です。しかもとても低カロリーなので、ダイエットにもぴったりですね。

フキの下ごしらえと言うと塩で板ずりして、茹でて冷水にとって皮を剥く等のちょっと面倒な作業がつきもの。

ふきの食べ方って知ってる?蕗の下ごしらえ/ゆで方

もちろん時間に余裕がある時にはちゃんと下ごしらえをして、丁寧に調理するのも良いですが、時間がない時などには省いても良い所もあります。

ふきの煮物

例えば板ずりは、行うと色よく仕上がったり皮が剥きやすくなると言われていますが、家庭で食べるのであれば行わなくても大丈夫です。

フキの茎の部分のアクは、葉などに比べるとそれ程強くないので、太さにもよりますが5分程の下茹でと、冷水にとって冷ますだけで大丈夫です。あまりしっかりとアクを抜くと、せっかくのフキの風味も抜けてしまいます。

アクや苦味が苦手な方は、ゆでた後の冷水にとる時間を長めにしてみると良いでしょう。ただ、あまり長く茹でていると柔らかくなりすぎるので、注意しましょう。

フキの皮のむき方フキ下ごしらえ

太めのフキは、下茹での後に皮むきが必要です。試しに下茹でしたフキの皮を剥かずにかじってみましたが、皮を噛み切ることができませんでした。やはり、フキの筋は手強かった!

ただ、ヤマブキ等の細いフキはサッと下茹でした後冷めるまで冷水にとって、皮は剥かずにそのままつくだ煮などにします。細いフキが手に入った時に試してみると良いでしょう。皮を剥く手間が省けて手軽ですね。

フキの佃煮の作り方

フキの佃煮

  • フキを3分ほど下茹でする。
  • フキが太い場合は皮を剥く。細いフキの場合は剥かなくてよい。
  • 冷めるまでしばらく冷水にとっておく。
  • 醤油、酒、味醂を2:1:1の割合で小鍋などに入れ、3㎝程の長さに切ったフキを弱火でコトコト炊く。
  • 汁けが無くなってきたらかつお節を適量入れて完成。甘味が少ないようなら砂糖を炊いているときに入れる。

葉まで美味しく食べよう!

スーパー等売られているフキに、葉が付いていることが良くありますが、皆さん捨ててしまっていませんか?

フキの葉食べ方

フキの葉は、下茹でしてアクを抜けば美味しく食べることが出来ます。ただ、茎の部分よりもアクが強いので下ごしらえが必要です。今回はフキの葉で作るフキ味噌をご紹介します。

フキの葉味噌作り方

フキ味噌作り方

  • フキの葉はゴソゴソしていて固いので、たっぷりのお湯で柔らかくなるまで5分くらい下茹でする。
  • 茹でた葉を水にとり、1時間以上さらしてアクを抜く。時間が有れば長めに置いておく方が良いでしょう。
  • 良く水気を絞った葉を5㎜幅くらいに刻む。
  • フライパンに油を少量ひき、葉を炒める。
  • 味噌:砂糖:味醂を2:1:1でフライパンに入れていく。水分が無くなって味がなじんだら出来上がり。お好みで摺りゴマなどを振る。

温かいご飯に乗せたり、おにぎりにしても美味しいです。

今回は色々なフキの食べ方をご紹介しました。ちょっとだけ面倒な下ごしらえでも1年に1回は春の味を楽しんでみて下さいね。

フキの食べ方山菜料理はじめの一歩!「ふきのとう味噌」

写真・文 有限会社榎戸園 榎戸芳

春を感じる菜の花おにぎり

春の食養生「菜の花」

ふきやタラの芽、わらびなどの山菜をはじめ春を感じるものはたくさんありますが「菜の花」もその中のひとつ。春は灰汁や苦味がある食材が多いですが、特に苦いものを食べると良いとされています。菜の花も独特のほろ苦さが持ち味ですが、あの苦味や辛みには新陳代謝を促したり体内の毒素を排出してくれる身体に良い働きがあるといわれています。

「春の皿には苦味を盛れ」ということわざがありますが、日本では昔から食べ物で健康を養う食養生という考え方があり、その中でも特に旬の食材を食べることを大切にされてきました。冬場は体温が下がりやすく老廃物が溜まりやすい傾向にあり、春に苦いものを食べることが体に良いとされるのは春野菜の苦味が身体の中の不要な老廃物を排出する成分を多く含んでいるから。体調を崩しやすい季節の変わり目の体調管理をはじめ、冬の体をリセットして体調を整えるのにはぴったりな食材なのです。

菜の花って何の花?

旬の菜の花はどうやって食べるのがいい?

茹ですぎや水にさらしすぎに注意

菜の花はビタミンCが豊富。カルシウムはほうれん草の3〜4倍含み、チーズなどの乳製品や小魚、ビタミンDが豊富なきのこ類などと一緒に食べるとより効果的です。加熱のし過ぎは栄養が損なわれて食感も悪くなってしまうため、調理するときは加熱のし過ぎには注意しましょう。

茹で菜の花

油と一緒に調理すると栄養の吸収率アップ

菜の花に含まれているβ-カロテンやビタミンEは脂溶性の栄養素。油で炒めたり、ドレッシングやパスタなど油と一緒に食べることで体への吸収率が高まります。少し多めの油で炒めると下茹しなくても苦味が和らいでおいしく食べることができます。

また、菜の花はコラーゲンの生成を助けるたんぱく質を豊富に含んでいるため、魚や肉、卵などと一緒に組み合わせると美肌効果を期待できます。

塩と和からしを入れたお湯で茹でると苦味が和らぐ

ほのかな苦みは菜の花の魅力のひとつですが、ゆでる際に塩と和からしを入れると苦み和らげることができます。茹でた後に水にさらすとより苦みを減らすことができます。ちょっとしたひと手間で苦味を和らげられるので気になるときは試してみてください。

菜の花おにぎりの作り方

香ばしいごま油の香りがふんわり。炒り卵が菜の花の花弁を思わせる春らしいおにぎりの作り方をご紹介します。

菜の花と卵の春おにぎり:材料(3〜4人分)

  • 菜の花:50g
  • ごはん:500g
  • 卵:2個
  • 砂糖:小さじ1/2
  • サラダ油:小さじ1/2
  • ごま油:大さじ1
  • 塩:小さじ1
  • 炒りごま:小さじ1

作り方

①菜の花洗ったら茎とつぼみの部分に分けて、切り口のかたい部分を切り落とします。(やわらかい茎なら切り落とさなくても大丈夫です。)

②鍋に水を加えて火にかけ、塩を入れたお湯でかたい方の茎から茹でます。30秒ほど茹でたらつぼみも入れて30秒ほど茹でます。茹で上がったら氷水や冷たい水にさらして色止めするとキレイな色をキープすることかできます。

菜の花水さらし

③器に卵を割り入れ、砂糖を加えてよく混ぜ合わせます。フライパンにサラダ油を引いて炒り卵を焼きます。

炒り卵

④菜の花の水気を絞って5mm幅に小さ切ざみます。少し細かめに切った方が握りやすいです。ボウルなどに温かいご飯、菜の花、炒り卵、ごま油に塩を加えて混ぜたもの入れてしゃもじでよく混ぜ合わせます。

菜の花混ぜこみ

⑤ラップに包んで丸めたら菜の花おにぎりのできあがりです。

菜の花混ぜこみ

咲いてしまった花も活用。おにぎりに飾ってみたら可愛らしく、より春っぽくなりました。菜の花は、やわらかくなりすぎると食感が悪くなりべちゃっとしておいしくないので、ほどよい食感が残る程度に茹でるのがポイントです。

春告げ野菜、菜の花の茹で方

菜の花の旬は4月頃まで続きます。春らしさいっぱいの菜の花おにぎりを持ってお花見なんていかがでしょうか?

文・野菜ソムリエ・ナチュラルフードコーディネーター 桜井さちえ

たけのこの中に入っているあの白いぶつぶつって何!?

たけのこの中に入っているあの白いツブツブって何?

春の旬の食材といえば、”たけのこ”。春のお料理には欠かせない食材です。最近では和食だけではなく、イタリアンやフレンチでもたけのこを目にする機会が増えてきています。そんなたけのこですが、たけのこを調理する時や、たけのこ料理が出てくると、たけのこの中のふしとふしの間に、粉が固まったような白いツブツブとしたものが付いているのを目にすることがあると思います。「これって何なんだろう?」って秘かに疑問に感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

たけのこの白いぶつぶつ

このたけのこの中にある白いツブツブの正体は、”チロシン”と呼ばれる成分なんです。実はチロシンって、カラダの元気をサポートしてくれる成分だと言われているんですよ。

チロシンってどういう働きをするの?

チロシンというのは、アミノ酸の一種です。チロシンは、神経伝達物質である、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの原料になると言われています。チロシンには自律神経のバランスを整えてくれたり、脳の働きを助けてくれる作用があると言われており、ボーッとしたりやる気が出ない、自律神経のバランスが崩れているというような時には積極的に摂ると良い成分なのだそうです。

春はウキウキする気持ちになれる時期ではありますが、反面、新生活に慣れずに、落ち込んだりやる気が出なくなってしまったりと、いわゆる5月病と呼ばれるような症状になってしまうこともある時期です。そういった症状になってしまわないように予防の為にも、チロシンが含まれているたけのこは良いようです。他にも成長促進や代謝アップにも良いと言われていますし、白髪の改善にもチロシンは良いと言われているようです。

たけのこで、元気に春生活を送ろう!

美味しいお料理がたくさんあるたけのこに、こんな成分も含まれていたなんて意外ですよね!
何となく取り除いてしまいがちなたけのこの白いツブツブですが、こんなにカラダに嬉しい成分が含まれているなら、食べないなんてもったいないです。これからは調理する時にもチロシンを取り除かずにちゃんと残して、春の旬の食材”たけのこ”を堪能してくださいね